奈落 之 章 拾 之 地獄
文字数 996文字
少なくとも五十人以上は生存者がいるということで今後の行動が議論になった。
逃げ出せた男の話しだとやはり人が
巣の広さを問うとサッカーグラウンドの七十倍はある動力室全域だろうと逃げてきた男は答えた。
広すぎる。小型艇に残している一名加え逃げてきたコヴェナント号の移民の男入れても七人しかいない。非力な自動小銃だけでは制圧どころか太刀打ちできない。
逃げてきた男にコヴェナント号の武器庫を尋ねるとパルス・レーザーはまだ沢山あるということだった。植民先で危険生物がいたときのために強力な携帯火器を多く用意してあるのだそうだ。
男に色々と質問している船長に釘を刺した。
記録録画映像にもあったように数回パルス・レーザーを受けても
操縦士の半数が動力室へ行くことに異を唱えた。
誰もが航行作業以外の仕事を嫌がる。生死がかかるならなおさらだった。
私も拒否する側に着いて異論をぶちまけた。
ボーナスが三倍になっても断ると言うと反対組に動揺の声が聞こえた。たった一年分の給料で命を懸けるのかと呆れた。
救出組に小型艇で待つ操縦士と、脱出してきたコヴェナント号の移民の票が加わり四対三で救助に向かおうということになり、小型艇で待機している一名を無線で呼び寄せた。
そのもう一名が来る間にコヴェナント号の武器庫を調べ火器を調達することになった。
逃げてきた男がオオキミのクルー達にどうして船外活動服を着続けるのかと問われ、操縦士兼医療士のものが感染を警戒しているからと応えた。
宇宙生命体の巣から逃れてきた男は自分は異常ないと主張した。
操縦士兼医療士はそもそも得体の知れぬ異星生命体がいること事態がこの巨船が隔離の対象になると警告した。
宇宙服を着ていると