拾壱 之 地獄
文字数 986文字
武器庫にはパルス・レーザーの他に重レーザー砲や爆薬まで豊富に残されていた。
軍艦でもないコロニー植民船にこんなに武器が積まれていることに逆に困惑した。
コヴェナント号を派遣したウェイランド・ユタニ株式会社は米と欧州に拠点を持つ多国籍の会社だ。米国とNATOは日本が
各人がオオキミから持ち込んだ自動小銃をパルス・レーザーに持ち替え、予備のバッテリー・マガジンや爆薬を装備し、据え付け式の二組のレーザー砲やパワーサプライを数人で運ぶことになった。
こんなものを船内で発砲すれば破壊力はあるが流れ弾に
船長はあえてそれを無視した。
一基のパワーサプライをよたよたと一人で運びながら自分は
与圧された船内から空気が抜け出す量は開いた穴にもよるが、人の出入りするハッチほどにもなると十トン以上もある大型の地上用移動車輌が滑り動く。その凄まじさを航海士になったときの教育ビデオで見て驚いた。小型艇が出入りする大きなハッチが吹き飛べば、その大型車輌が宙に浮く。フルハーネス一本でも安全とはいえなかった。
ハーネスで移動を制限されれば
あの大型の生きものでも一溜まりもない。
一気に飛んでくる色んなものに押し切られ穴に吸い込まれるだろう。
数十匹が攻めてきても押し切られない。
ただ外壁に穴を開けばいい。
他の操縦士らも吸い出されると気づいて一緒に吸い出されればいいとさえ思った。
数時間かかり船尾区画に到着し対放射線隔壁にある重そうな大型扉を前にした。
動力室へ人が出入りするには、脇の小型ハッチからだと逃げてきた男が説明した。
重レーザー砲を遮壁大型扉の前に二基据え付け、扉開き
楽観はしてないが、ここで多くを仕留めればより安全に奥へ行けると船長が言う。
ふと、