合鍵(4)

文字数 393文字

 地元に戻ってきて、スーパーの前の靴の修理や合い鍵を作る店まできた。

「合い鍵を作って欲しいんですけど。」

 そう言ってポケットから鍵を出した。

 店員は手続きを済ませ

「30分くらいかかります。これはお返しししときますね。」

 と言って控えと一緒についていたキーホルダーを返してよこした。ブランド品ではなく、ちょっと勇輝らしくもないダークブルーのストーンがついたキーホルダー。

「お願いします。」

 勇輝は控えを受け取って方向転換して歩きはじめた。

「新しいの買いに行こう。これはいらない。」

 勇輝は近くのごみ箱に今まで使っていたキーホルダーを捨てた。

「いいの?捨てちゃって。」

「いいの。安物だし。」

 私達は店でお揃いのキーホルダーを選び買った。なんだかすごくうれしい。お揃いのキーホルダーに合い鍵。なんとなく正真正銘の彼女になったみたい。

「ツマミと酒でも買いに行こう。」

 私達は食品売場に向かった。
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