二次会(6)
文字数 401文字
彼女はまっすぐこちらにやってきた。私はグラスを持って立っているのがやっとだった。
「こんなところで会うなんて」
口角は意地悪く上がっているが目は少しも笑っていない。安藤さんに視線をシフトした。
「勇輝と一緒じゃない時はこの人なんだ。」
遠藤早紀は腕を胸の前で交差して上目遣いに安藤さんを見た。
それから見せつけるような動作でぬめぬめと光る唇をグラスにつけて一口飲んだ。卑猥に見えた。
「ふぅん。うまく使い分けてるんだ。今日は勇輝はいないからね。残念。会いたかったのに。」
「何の用?」
それだけしか言い返せなかった。
「よかったね。私、昨日勇輝誘ったんだけど俺は呼ばれてないからって断られちゃって。勇輝が来てたらどうするつもりだったの?」
耳を疑った。衝撃で言葉が出てこない。
「あなたには関係ない話でしょう。行こう。」
震えそうになっている私の代わりに安藤さんが言った。安藤さんは私の腕を引いて出口へ向かった。
「こんなところで会うなんて」
口角は意地悪く上がっているが目は少しも笑っていない。安藤さんに視線をシフトした。
「勇輝と一緒じゃない時はこの人なんだ。」
遠藤早紀は腕を胸の前で交差して上目遣いに安藤さんを見た。
それから見せつけるような動作でぬめぬめと光る唇をグラスにつけて一口飲んだ。卑猥に見えた。
「ふぅん。うまく使い分けてるんだ。今日は勇輝はいないからね。残念。会いたかったのに。」
「何の用?」
それだけしか言い返せなかった。
「よかったね。私、昨日勇輝誘ったんだけど俺は呼ばれてないからって断られちゃって。勇輝が来てたらどうするつもりだったの?」
耳を疑った。衝撃で言葉が出てこない。
「あなたには関係ない話でしょう。行こう。」
震えそうになっている私の代わりに安藤さんが言った。安藤さんは私の腕を引いて出口へ向かった。