初詣(22)
文字数 456文字
成沢の腕に包まれて優しく胸に抱かれてそっとキスされた。
成沢にとってはそんなに意味ないのかもしれないけど。
(こんなふうに手をつないで歩いてたらこわくなってくるよ。
いつもより近くにあるその胸にまた包まれたくなっちゃうよ。
キスの余韻が残ってて胸が苦しい。好きになっちゃいそうで胸が痛いよ。私、あなたを好きになってもいいの?)
そんなこと聞けなくて、でも胸がいっぱいでうまくしゃべれない。
「いつもみたいに元気ないね。」
成沢が言った。
「だって・・・」
なんと言えばいいんだろう?こんな気持ち言えっこない。
こんなふうにしてたらどんどん好きになっちゃいそうなのに。
(あなたにとってはなんでもないの?気まぐれなキスだったの?)
そんなこと聞けるわけない。
「ん?」
成沢が私を覗き込んだ。
「なんでもないよ。」
私はニッコリ笑った。
胸の真ん中がちょっと痛い。切なくて痛かった。でもじんわりと温かい。誰かを好きになるってちょっと痛くてちょっと温かい。
体は外気の寒さより興奮で体の中心からの震えが止まらない気がした。
成沢にとってはそんなに意味ないのかもしれないけど。
(こんなふうに手をつないで歩いてたらこわくなってくるよ。
いつもより近くにあるその胸にまた包まれたくなっちゃうよ。
キスの余韻が残ってて胸が苦しい。好きになっちゃいそうで胸が痛いよ。私、あなたを好きになってもいいの?)
そんなこと聞けなくて、でも胸がいっぱいでうまくしゃべれない。
「いつもみたいに元気ないね。」
成沢が言った。
「だって・・・」
なんと言えばいいんだろう?こんな気持ち言えっこない。
こんなふうにしてたらどんどん好きになっちゃいそうなのに。
(あなたにとってはなんでもないの?気まぐれなキスだったの?)
そんなこと聞けるわけない。
「ん?」
成沢が私を覗き込んだ。
「なんでもないよ。」
私はニッコリ笑った。
胸の真ん中がちょっと痛い。切なくて痛かった。でもじんわりと温かい。誰かを好きになるってちょっと痛くてちょっと温かい。
体は外気の寒さより興奮で体の中心からの震えが止まらない気がした。