第102話密談と元の今後への様々な言葉

文字数 887文字

探偵の中村、本多佳子、マルコ神父。シスター・アンジェラの密談で決まったことは以下の通り。
「千歳烏山の土地、建物は全て売却処分する」
「元の養父母の家財は名古屋の本多家の倉庫に一定期間保管」
「養父母との賃貸借契約書に書かれていた、『元に対して非道な行為が確認された場合、及び、元の養育地金の着服が判明した場合は貸主本多佳子が一定の強制措置を取る』が事実として確認されたため、その措置を取る」
「不動産売却は、本多家系列会社が責任を持って対応する」
その後、山岡保、本多美智子、元を交えて話し合い。
探偵の中村が密談で決まったことを説明。
元は率直な疑問。
「俺はどこに住むの?」
山岡保が元に説明。
「順序から言うよ」
「まず、この教会で美智子さんと結婚式をあげる」
「そして元は私と美智子さんの家族に実子として入る」
「その手続きは、中村さんが、請け負う」
「そして、住む場所は、本多家の不動産会社が探していて」
「今のところ、吉祥寺、新宿、佃島が候補」
「どれもかなり広めでグランドピアノも十分入る」

少し考える元に、本多美智子。
「元の食生活の話も聞いたから、私は日本に帰ります」
「日本で演奏してもいいし、しなくてもいい」

「そこまで?」と申し訳ない顔をする元に、シスター・アンジェラが厳しい言葉。
「知りうる話は、全てお伝えしました」
「酷すぎる食生活です」
「当分。酒は厳禁しなさい」

本多美智子も厳しい顔
「母親としてね、それを聞いたら」

マルコ神父も元に言葉。
「まず、元君は生まれ変わった、一旦由比ガ浜で、神の哀れみにより、全ての罪を許されて」
「それに導かれて、本当のお父さんとお母さんのもとに」
「ようやく光が当たる場所に立ち、歩き始めるんだ」
「暗闇から抜けて・・・それが神のご意思」

元は、素直な反応。
「確かに・・・メチャクチャとは思っていた」
「でも。そうでないと・・・どうにも・・・」
と下を向く。

シスター・アンジェラが元の手を握る。
「コヘレトの言葉に」
「苦しむに時がある」
「喜ぶに時がある」
「全ては神のご配慮」
「今の神の配慮を信じなさい」
「自信を持って。明るい道を歩いて欲しいの」

元は目を閉じて聴いている。
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