第55話 深夜特急 香港・マカオ 沢木耕太郎

文字数 413文字

※宿の主人は、私がマカオに行っている間も、金をとらずに部屋を借りっぱなしにしておいてくれた。深夜番の若者は、今夜も私が帰らないものと見当をつけて、友達にただか、あるいは安く貸していたに違いない。ぐっすり寝入っていただろうに、妙な時間帰ってきて、罪作りなことをした。どこの国の若者だって、好きな女と寝る部屋にはいつでも不自由しているものなのだ。
◇寛大なる心は、この作者の心情なのだろうか。懐が広いひとだ。
※旅に出てから僅かの間に、みるみる神経が雑になってきた。それが自分でもよく分かる。もっともそれが悪いことかどうかはわからないが・・など考えているうちに寝入ってしまったらしい。
◇心の内を表現することは重要なことだ。人により考えが違う。同じような体験をしても、ある人は怒り、他の人は許す。
※対岸の美しいネオンを映してゆらゆら揺れている水面を見つめながら、そろそろ香港を出発しようかな、と思った。
◇夜の川面のネオンの表現が美しい。
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