第69話 青い壺 有吉佐和子

文字数 216文字

無名の陶芸家が作り出した青磁の壺。売られ盗まれ、十余年後に作者と再会するまでに壺が映しだした数々の人生。定年退職した妻と夫の疎ましい生活、会社役員にお礼として青い壺を渡す。その妻と花生けの難しさ、男女恋愛の機微、壺は世間の荒波に放り出される。老婆が兄嫁に虐められ、独り者娘が引き取り、治療のお礼に送られる。十三話まで転々とする青い壺に絡んだ人生模様を見事な筆致で表現し、読者を有吉の独特の世界へ引き込んでいく。さすが有名作家である。
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