☆番外☆ 迷った部活

文字数 433文字

 中学校と違って、高校では部活は入らなくてもよかった。
 強制的にどこかに所属しなければいけなかった中学と、全く自由な高校。
 私は美術部に再び入ろうかと考えた。
 が、美術室は音楽室の真上だった。音楽室では吹奏楽部の音がだだ漏れでうるさい。
 さらに、見学に行くと、使えるのは美術室ではなくて、その一角の準備室のような場所。
 狭くてうるさくて、幽霊部員も多い。中学と同じ条件のはずなのに、耐えられそうにないなと思った。

 次に気になったのは演劇部だった。
 見学に行くと、部員数は少ない。やっているのかやっていないのか、よく分からない。
 こちらも何か違うなと思った。

 入部したい人は入部届を出す……その一手間も、わずらわしくなってしまった。
 どこかの部活に入った方がいいのかと考えたけど、自由ならば『さっさと帰って好きな事をした方が有効』と判断した。
 高校合格後に暇になった時間で、自由にかいた小説やイラストの方が楽しかった。

 そんなわけで、高校の部活はどこにも入らなかった。
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