おはぎ -9月20日-

文字数 621文字

 彼岸入りです。
 お彼岸といったら「おはぎ」。

 自分でチャレンジしたこともありますが、巨大になって食べづらかったり、味のバランスが難しかったりで今は専門店に頼っています。

 シンプルな和菓子といえばココ! と決めているのは鶴ヶ城に続く通り沿いにある明治時代末創業の小さなお店。
 餅・赤飯・お団子がメインの手造り和菓子の店で、彼岸の頃にはおはぎ(ぼた餅)を販売しています。
 
 10時頃行ってみると、すでに先客が一名。
 しかし、店の人の姿はありません。
 奥を覗くと、おじちゃんとおばちゃんが、2人でせっせとおはぎの仕上げをしています。
 店頭におはぎ出ていないので、今まさに作っている途中のようです。

 前のお客さんの分が終わったら、私の番。
 あんこときな粉を5個づつ注文しました。
 待つこと数分で、出来立てのおはぎを手に入れることができました。
 
 
 2個ほど仏壇にお供えして、ご先祖様に感謝の気持ちを伝えます。
 そして、自分用のお茶タイム。
 優しい黄緑色のきな粉が美味しそうだったので、そちらを頂きました。
 きめ細かい良い香りのきな粉が、た〜っぷりまぶしてあって、中には粒あんが入っています。
 ふんわりもちっとしたもち米の食感に、甘すぎないけれどコクのある餡。流石はプロの仕事! 
 ああ幸せ。いくつでも食べられそう。

 焦らせては申し訳ないと、遠慮して10個にしちゃったけれど、やっぱり20個注文しておけばよかったな……と、ちょっぴり後悔したのでした。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

あづき


歴史とロマンスと甘味を好む小さな生き物です。

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み