0 こんな(ノリの)話です。
文字数 1,886文字
彼の名は、魚谷小晴。23歳独身(童貞)。駆け出しの雑誌編集者(二年目)である。幼い頃から夢見ていた編集者という職業に熱意を持ち、日々切磋琢磨している。
そんな小晴の元気の原動力は、従兄弟の水野実治。同い年の実治とは兄弟のように育ち、高校卒業までずっと一緒に遊んでいた。
しかし、現在、実治は現役モデル、小晴は編集者と別々の道を歩んでいる。そんな二人を繋ぐのは、時折実治から掛かってくる深夜の電話だった。
会える機会は少ないが、二人の関係は昔と変わらない。それは、きっとこの先も同じはずだ。
小晴はそう信じていた。
しかし、ある日、実治から「久しぶりに会わないか」と持ちかけられる。
その再会の場で、実治は思いがけない「お願い」を口にするのだった。
『恋人』。相手が従兄弟の実治だから、とか以前に、恋愛すらしたことのなかった童て……小晴にはピンとこない言葉だった。
当然、小晴の反応は否定的なもので、
『嘘の恋人』を演じて欲しい。そもそも、何故そんなことを頼むのか。
その経緯は本編で確かめよう!
しかし、嘘とは言え、『恋人』を演じなくてはいけない。それは、やはり童て……小晴には未知の領域である。
甘えん坊な従兄弟のお願いに、昔から逆らえない小晴。
結局、このお願いを叶える羽目になってしまう。
たった1日だけの恋人。そう、1日で終わるはずの関係だった――。
何度もすれ違いながらも、「嘘」を越えた関係を深めて行く二人。
しかし、数々の試練が二人に襲いかかる。
テンパる小晴。爆睡の実治。終わらない原稿。
そんな彼らに迫り来る、終末の使者<デッドライン>。
果たして二人は、脱稿という名のゴールテープをぶっち切ることができるのか!
『イミテーションから始めよう! 第1話 原稿の応援してくれる二次元の嫁(男)が欲しい』
乞うご期待!
※今回は予告(と言う名の茶番)編です。次回投稿の1話はタイトルも展開も多少異なりますので、ご了承下さい。