第71話
文字数 1,087文字
「ここまでで、何かわからなかったところはありますか? そうですねー。重要なところです。今後のモート君との繋がりのためです」
「あの、オーゼムさん。殺人の前後はどうなのでしょう? モートがグリモワールを使って殺す対象にした。この場合、グリモワールによる罪が殺人を犯す動機だった? それとも、グリモワールを使う前には、もうすでにモートは人を殺す動機を持っていた。結局はどちらなのでしょう?」
アリスは疑問を言うことにした。勿論、モートをどうしても大量殺人犯にはしたくなかったからだ。
「ここまでで、何かわからなかったところはありますか? そうですねー。重要なところです。今後のモート君との繋がりのためです」
「あの、オーゼムさん。殺人の前後はどうなのでしょう? モートがグリモワールを使って殺す対象にした。この場合、グリモワールによる罪が殺人を犯す動機だった? それとも、グリモワールを使う前には、もうすでにモートは人を殺す動機を持っていた。結局はどちらなのでしょう?」
アリスは疑問を言うことにした。勿論、モートをどうしても大量殺人犯にはしたくなかったからだ。
「そうですねー。罪は村人たち全員が持っていました。もうすでにです。ここからはモート君の動機。家族のお話になります」
オーゼムはコホンと咳払いを一つして、悲しみの目を向けた。
Sloth 5
粉雪の舞うレストラン街の道路に巨体の大熊の首が次々とふっ飛んでいく。鮮血が真っ白な道路に滴り落ちる銀の大鎌を持ったモートは真っ直ぐに道を進みながら大熊を狩り続けた。道路の前方にあの女性がいる。手にはグリモワールを持っていた。
「これで、二度目ねー。ねー、あんたに会うのは」
「……」
「前より強くなったから……そう、あんたよりも……だから私の邪魔はしないで!」
モートは恐怖をしていなかった。昔の自分を思い出したからだ。そう、殺人鬼の記憶を……。
女性がグリモワールを使うと、辺りの空気が極度に振動し、ヒルズタウンの三角屋根のレストランの入り口の一つから大熊三体が出現した。どうやら、大熊は無尽蔵にだせるようだ。しばらく狩っているのにその数が減らない。
「さあ、楽しい殺人の時間よ! さあ、行って!」
女性は次に大熊の出現したレストランの反対側のレストランから五体もの大熊を召喚する。
少し吹雪いて来たレストラン街全体に、巨体の大熊の足音が鳴り響く。重い振動でアスファルトを覆う氷全てに亀裂が走った。道路の脇に植えられた美しい針葉樹も倒れていく。付近の住民や客などは全員無事避難したとモートは信じた。
「終わりだ」
モートは銀の大鎌を投げた。
「あの、オーゼムさん。殺人の前後はどうなのでしょう? モートがグリモワールを使って殺す対象にした。この場合、グリモワールによる罪が殺人を犯す動機だった? それとも、グリモワールを使う前には、もうすでにモートは人を殺す動機を持っていた。結局はどちらなのでしょう?」
アリスは疑問を言うことにした。勿論、モートをどうしても大量殺人犯にはしたくなかったからだ。
「ここまでで、何かわからなかったところはありますか? そうですねー。重要なところです。今後のモート君との繋がりのためです」
「あの、オーゼムさん。殺人の前後はどうなのでしょう? モートがグリモワールを使って殺す対象にした。この場合、グリモワールによる罪が殺人を犯す動機だった? それとも、グリモワールを使う前には、もうすでにモートは人を殺す動機を持っていた。結局はどちらなのでしょう?」
アリスは疑問を言うことにした。勿論、モートをどうしても大量殺人犯にはしたくなかったからだ。
「そうですねー。罪は村人たち全員が持っていました。もうすでにです。ここからはモート君の動機。家族のお話になります」
オーゼムはコホンと咳払いを一つして、悲しみの目を向けた。
Sloth 5
粉雪の舞うレストラン街の道路に巨体の大熊の首が次々とふっ飛んでいく。鮮血が真っ白な道路に滴り落ちる銀の大鎌を持ったモートは真っ直ぐに道を進みながら大熊を狩り続けた。道路の前方にあの女性がいる。手にはグリモワールを持っていた。
「これで、二度目ねー。ねー、あんたに会うのは」
「……」
「前より強くなったから……そう、あんたよりも……だから私の邪魔はしないで!」
モートは恐怖をしていなかった。昔の自分を思い出したからだ。そう、殺人鬼の記憶を……。
女性がグリモワールを使うと、辺りの空気が極度に振動し、ヒルズタウンの三角屋根のレストランの入り口の一つから大熊三体が出現した。どうやら、大熊は無尽蔵にだせるようだ。しばらく狩っているのにその数が減らない。
「さあ、楽しい殺人の時間よ! さあ、行って!」
女性は次に大熊の出現したレストランの反対側のレストランから五体もの大熊を召喚する。
少し吹雪いて来たレストラン街全体に、巨体の大熊の足音が鳴り響く。重い振動でアスファルトを覆う氷全てに亀裂が走った。道路の脇に植えられた美しい針葉樹も倒れていく。付近の住民や客などは全員無事避難したとモートは信じた。
「終わりだ」
モートは銀の大鎌を投げた。