第38話
文字数 602文字
「えっ? オーゼム? ぼくはもう動けないんだ?!」
モートは、満身創痍だった。
突然、オーゼムが早口で祈りを捧げた。
すると、急激にモートの体の大蜘蛛にやられていた出血や傷が癒えていく。モートはさすがに驚いた。それよりも、傷が癒えると同時に見る見るうちに力がみなぎってきたので、モートはすぐさま狩りをしに行った。
グリーンピース・アンド・スコーンの一員の赤い魂の男に襲い掛かろうとしていた大蜘蛛目掛けて疾風のごとく突進し、思いっきり銀の大鎌で複数の足ごと頭部を刈った。
赤い魂だった男は腰を抜かしていた。商店街の建物を破壊している大蜘蛛も、女の子に襲い掛かろうとしている大蜘蛛も、次々に恐ろしいまでの勢いでモートは刈っていく。
全ての大蜘蛛の身体が二つに分断される頃には、商店街全ての真っ白な地面はまんべんなく赤く染め上げられていた。
二つに身体を分断されブスブスと煙をまき散らしながらこの世界から形が崩れてきた大蜘蛛からは、大量の血液が吹き出ている。それを浴びた男は、ただ震え上がっていたが。その場でしばらく、周囲を見回していた。
モートは注意深くその男の魂を観察していた。
さあ、どっちだ……。
黒か青か……?
傷が完治している右手の銀の大鎌を握り直していると、なんと、男の魂は見事灰色から青色になっていた。
「賭けは私の勝ちですね! モート君!」
オーゼムはニッコリと輝くかのような笑顔を作った。
モートは、満身創痍だった。
突然、オーゼムが早口で祈りを捧げた。
すると、急激にモートの体の大蜘蛛にやられていた出血や傷が癒えていく。モートはさすがに驚いた。それよりも、傷が癒えると同時に見る見るうちに力がみなぎってきたので、モートはすぐさま狩りをしに行った。
グリーンピース・アンド・スコーンの一員の赤い魂の男に襲い掛かろうとしていた大蜘蛛目掛けて疾風のごとく突進し、思いっきり銀の大鎌で複数の足ごと頭部を刈った。
赤い魂だった男は腰を抜かしていた。商店街の建物を破壊している大蜘蛛も、女の子に襲い掛かろうとしている大蜘蛛も、次々に恐ろしいまでの勢いでモートは刈っていく。
全ての大蜘蛛の身体が二つに分断される頃には、商店街全ての真っ白な地面はまんべんなく赤く染め上げられていた。
二つに身体を分断されブスブスと煙をまき散らしながらこの世界から形が崩れてきた大蜘蛛からは、大量の血液が吹き出ている。それを浴びた男は、ただ震え上がっていたが。その場でしばらく、周囲を見回していた。
モートは注意深くその男の魂を観察していた。
さあ、どっちだ……。
黒か青か……?
傷が完治している右手の銀の大鎌を握り直していると、なんと、男の魂は見事灰色から青色になっていた。
「賭けは私の勝ちですね! モート君!」
オーゼムはニッコリと輝くかのような笑顔を作った。