第71話 今年もわずか

文字数 1,591文字

 年の初めに目標を決める。
 毎年の目標は痩せること。
 それほど太っているわけではない。Lサイズだが。
 ブティック時代のパンツが何本もある。今では入らなくなったが、きれいなまま取ってある。
 今買っているファストファッションのものとは桁が違う値段だった。売上のために協力していた。
 それが入るように痩せようと思うのだが、今年は5月からジムに通い頑張っているのだが、ウォーキングもずっと続けているのだが……
 痩せない。体重はともかく、体脂肪も変わらない。
 ぜんぜん効果がないということか?
 でも…‥腕と足に筋が……

 では、これからぐんぐん効果が現れるのか?

 先日Yahooニュースで読んだ。週に2、3度ジムに通い、毎日8000歩歩けば病気や認知症になるリスクが減る、と。

 そんなこと、できるか? 時間はたっぱりあるけど。


 もう少しなのだ。きっと。
 ゴルフもようやくドライバーが100ヤード飛ぶようになった。
(3年続けているのに100飛ばないなんて、コーチに悪くて…‥なんて考えてしまうお人好し)
 きっと、もう少しのところまで来ているのだ。

 でも、頑張りたいが、体にガタがきている。
 日々、歳との戦いだ。
 調子の良い日なんて年に数日しかない。
 冬は特に……
 寒くなるとぎっくり腰が増えるという。私も先日から違和感が。去年の今頃は腰痛で歩くのも辛かった。あの痛みはもう2度とご勘弁。

 プールで頑張っている姉も、ばね指で包丁も持てなくて医者通い。
 夫は痩せたと喜んでいたら、健康診断で、身長が3センチも縮んでいた。歳をとると縮むらしい。
 私は身長は……よかった。まだ大丈夫だ。

 しかし、歳をとっても体力があると大変なことも。
 隣の旦那様が認知症でデイ・ケアに通うようになった。50歳くらいの娘さんとふたり暮らし。
 旦那さんは認知症になるまで空き缶拾いをしていた。自転車で何度も引換所まで往復していた。暑い日も寒い日も。

 今でも行きたくてしょうがない。夜でも出ていってしまう。娘の大声が聞こえる。
「もう、夜なんだよ」
 そのうち、
「待ってよ。私も行くから」
 娘さんは働いている。父親はもはや、朝も夜も夜中も明け方もわからないようだ。
 
 先日も私が眠りについた頃に大声が。
「あんた、死ぬとこだったんだよ」
 応答はない。
「私が迎えにいったの」
 おそらく、自転車でどこまでも行ってしまい、保護されたのだろう。以前にもあったようだ。
 娘には仕事があるのに、たまったものではないだろう。どんどん大声になる。逆効果なのに。

 未来が怖い。認知症のお年寄りであふれる町。高齢化したマンションの廊下やエントランスには排泄物が! という記事もあった。

 頭も鍛えておかなくては。

 ピアノも、聴くだけにしようと諦めていた練習を再開した。 
 ギターは歯が立たないが。

 ひとつだけ、自慢が。
 友人にシフォンケーキを焼いてあげた。おととし教えてあげたのにうまくできないと。
 あたりまえ。
 褒められるまで何度焼いたことか。
 今思うと、同じように泡立て同じようにしていたつもり。
 今年はケーキが高騰しているから、デコレーションは自分でやるから、と。 
 うまくできたかしら?
 私はセンスがないので、飾りつけは孫たちにやらせる。アラザン(銀の砂糖粒)やチョコスプレー、イチゴにキノコの山……
 孫たちは大喜び。
 私が施設に入ったら、面会に来てくれるかしら?
 だめだ。入る金がない。


 このサイトに来て3年が過ぎる。
 以前にも書いたが、前頭葉機能の老化予防の方法はアウトプット、なのだ。
 本の内容を、インプットして知識を高めようという際には、側頭葉を使うと考えられている。
 ところが、その内容を人に話すなり、ブログに書くなりして、アウトプットする時には前頭葉を使うそうだ。
 だから……前頭葉はたくさん使っているはず。認知症にはならないはず。
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