第62話
文字数 1,916文字
「取り敢えず、コイツを倒すしかないだろう」
「結局駄目なのね」
「いや、そうとも限らん。弱らせた後にナーダのルーンクラッシュをぶつけてみよう」
「どういう……ってどうして私がそれを使える様になっているのを知ってるの?」
「あの魔法は魔物になら効果がある。でも人間には全く効果が無いんだ。上手くいけばバハムートだけを消滅させられるかもしれん」
「本当にそんな事が出来るの?」
「やった事が無いから分からん。でも何もしないよりはマシだろ?」
「つまり思い付きなのね。でも良いわ、こうなってしまった以上はそうするしか無いんでしょう?」
「ナーダ、俺が合図をしたらルーンクラッシュを頼む」
「分かったけど、何で使えるのを知ってるのかが分かんない…」
「その答えは宿題だ」
「えー」
バハムートと合体したバダグが襲って来た。爪を振り下ろしてくる。剣でガードすると凄い力で吹き飛ばされた。
「うわっ!? す、凄いパワーだ。この攻撃を受け止めるのは無理だ」
「なら遠くから魔法で攻撃するわ。ウィンドカッター!」
風の刃がバダグを襲う。ダメージはあった様だが、そこまで深くも無い。
「ブルーの魔法であれなら、俺やナーダが魔法攻撃しても無意味だな」
「私はルーンクラッシュでダメージ与えられるもん、ルーンクラッシュ!」
光の爆発がバダグを襲う。これもダメージはあったが決定打には遠い。バダグは氷の息を吐き出して来た。
「氷なら私も使えるわ、アイス!」
息はブルーのアイスで出来た氷壁で防がれる。
「よくやった、ブルー。俺も行くぜ。パワーホールド!」
「私ももう1発、ライト!」
「決めるわよ、ウィンドカッター!」
ナーダのライトが弾かれ、ブルーのウィンドカッターがバダグを斬り裂く。バダグが怯んでいる間にレシアはルーンソードでバダグを斬り払った。
「ぐおおおっ!」
「どうだ!」
「油断しないの、まだ倒せていないわ」
「私のライトだけ効いて無いじゃん」
レシアはルーンソードにシャドウの魔法を込める。バダグの爪を避けて斬り掛かった。その後ろからナーダのルーンクラッシュとブルーのウィンドカッターツヴァイがバダグを襲う。
「これでどう? 氷結破砕斬!」
ブルーの奥義とも呼べる氷結破砕斬を発動する。大きなアイスでバダグの腹部を氷結させて、そこを風の刃を纏ったダガーで斬り裂く。人間相手なら対象をバラバラに粉砕できる技だったが、流石に今のバダグ相手にそれは叶わず、ただダメージを与えた。
流石のバダグもよろける。そこにナーダのライトの魔法をルーンソードに纏わせたレシアの1撃が直撃した。
バダグの動きが止まって身体から煙が立ち上る。どうやらもう動けない様だ。
「よし。ナーダ、ルーンクラッシュだ。俺のルーンソード(に装着している魔力増強効果のある宝石)でサポートする!」
「うん、わかった。ルーンクラッシュ!」
違う時間の流れでバダグから預かったアイテムでバダグに……この場合バハムートだが、コイツに止めを刺すなんて思わなかったが。増強された強大な光の爆発でバハムートは消滅し、バダグ本体が残った。
「う……」
「バダグ! 大丈夫!?」
「わ、本当にバハムートだけ倒せたの?」
「上手くいったな。でもこのままじゃバダグは……」
「レシア、助けようよ!」
「……ああ。ナーダ、ヒールを頼む。俺もさっきみたいにルーンソードでサポートする」
「うん」
2人でバダグを囲み、ナーダがヒールを唱える。ルーンソードを媒介し効果の大きくなった癒しの光はバダグを包み続ける。
「アンタ達、バダグを助けてくれるの?」
「バダグは村の仇じゃない。本当の仇はこの奥に居るからな」
「バダグはずっとニサラレスに関して口止めをされていたわ。それにアンタが村の仇を探してアサシンになったって聞いた時には、バダグと私はアンタを殺害する計画まで立てたのよ」
「バダグは確かに仇の事を隠していた。ブルー、もしかしたらお前も村を焼き払ったかもしれない。でもその前に村の皆を殺したのはニサラレスだ」
「……」
「そもそも作戦が本来の物と違っていた事をお前達は知らなかった。そうだろ」
「それはそうかもしれないけど」
「だったら、真の意味での村の仇はニサラレスだけだ。それが俺の最終的な答えだ。もちろん、全く何も言いたい事が無い訳じゃ無いんだからな」
バダグの状態が何とか安定する。
「良かった」
「ふう……何とかだな。でもだいぶ衰弱している」
「これ以上はヒールじゃ直せないよ」
「ブルー、お前はバダグを看ているんだ。俺達は決着を着けて来る」
「大丈夫なの?」
「それは分からん。だがやるしかないだろう。早くしないとバダグもまだ危ない」
「ブルーさん、後は任せて大丈夫だよ」
「……有難う」
「結局駄目なのね」
「いや、そうとも限らん。弱らせた後にナーダのルーンクラッシュをぶつけてみよう」
「どういう……ってどうして私がそれを使える様になっているのを知ってるの?」
「あの魔法は魔物になら効果がある。でも人間には全く効果が無いんだ。上手くいけばバハムートだけを消滅させられるかもしれん」
「本当にそんな事が出来るの?」
「やった事が無いから分からん。でも何もしないよりはマシだろ?」
「つまり思い付きなのね。でも良いわ、こうなってしまった以上はそうするしか無いんでしょう?」
「ナーダ、俺が合図をしたらルーンクラッシュを頼む」
「分かったけど、何で使えるのを知ってるのかが分かんない…」
「その答えは宿題だ」
「えー」
バハムートと合体したバダグが襲って来た。爪を振り下ろしてくる。剣でガードすると凄い力で吹き飛ばされた。
「うわっ!? す、凄いパワーだ。この攻撃を受け止めるのは無理だ」
「なら遠くから魔法で攻撃するわ。ウィンドカッター!」
風の刃がバダグを襲う。ダメージはあった様だが、そこまで深くも無い。
「ブルーの魔法であれなら、俺やナーダが魔法攻撃しても無意味だな」
「私はルーンクラッシュでダメージ与えられるもん、ルーンクラッシュ!」
光の爆発がバダグを襲う。これもダメージはあったが決定打には遠い。バダグは氷の息を吐き出して来た。
「氷なら私も使えるわ、アイス!」
息はブルーのアイスで出来た氷壁で防がれる。
「よくやった、ブルー。俺も行くぜ。パワーホールド!」
「私ももう1発、ライト!」
「決めるわよ、ウィンドカッター!」
ナーダのライトが弾かれ、ブルーのウィンドカッターがバダグを斬り裂く。バダグが怯んでいる間にレシアはルーンソードでバダグを斬り払った。
「ぐおおおっ!」
「どうだ!」
「油断しないの、まだ倒せていないわ」
「私のライトだけ効いて無いじゃん」
レシアはルーンソードにシャドウの魔法を込める。バダグの爪を避けて斬り掛かった。その後ろからナーダのルーンクラッシュとブルーのウィンドカッターツヴァイがバダグを襲う。
「これでどう? 氷結破砕斬!」
ブルーの奥義とも呼べる氷結破砕斬を発動する。大きなアイスでバダグの腹部を氷結させて、そこを風の刃を纏ったダガーで斬り裂く。人間相手なら対象をバラバラに粉砕できる技だったが、流石に今のバダグ相手にそれは叶わず、ただダメージを与えた。
流石のバダグもよろける。そこにナーダのライトの魔法をルーンソードに纏わせたレシアの1撃が直撃した。
バダグの動きが止まって身体から煙が立ち上る。どうやらもう動けない様だ。
「よし。ナーダ、ルーンクラッシュだ。俺のルーンソード(に装着している魔力増強効果のある宝石)でサポートする!」
「うん、わかった。ルーンクラッシュ!」
違う時間の流れでバダグから預かったアイテムでバダグに……この場合バハムートだが、コイツに止めを刺すなんて思わなかったが。増強された強大な光の爆発でバハムートは消滅し、バダグ本体が残った。
「う……」
「バダグ! 大丈夫!?」
「わ、本当にバハムートだけ倒せたの?」
「上手くいったな。でもこのままじゃバダグは……」
「レシア、助けようよ!」
「……ああ。ナーダ、ヒールを頼む。俺もさっきみたいにルーンソードでサポートする」
「うん」
2人でバダグを囲み、ナーダがヒールを唱える。ルーンソードを媒介し効果の大きくなった癒しの光はバダグを包み続ける。
「アンタ達、バダグを助けてくれるの?」
「バダグは村の仇じゃない。本当の仇はこの奥に居るからな」
「バダグはずっとニサラレスに関して口止めをされていたわ。それにアンタが村の仇を探してアサシンになったって聞いた時には、バダグと私はアンタを殺害する計画まで立てたのよ」
「バダグは確かに仇の事を隠していた。ブルー、もしかしたらお前も村を焼き払ったかもしれない。でもその前に村の皆を殺したのはニサラレスだ」
「……」
「そもそも作戦が本来の物と違っていた事をお前達は知らなかった。そうだろ」
「それはそうかもしれないけど」
「だったら、真の意味での村の仇はニサラレスだけだ。それが俺の最終的な答えだ。もちろん、全く何も言いたい事が無い訳じゃ無いんだからな」
バダグの状態が何とか安定する。
「良かった」
「ふう……何とかだな。でもだいぶ衰弱している」
「これ以上はヒールじゃ直せないよ」
「ブルー、お前はバダグを看ているんだ。俺達は決着を着けて来る」
「大丈夫なの?」
「それは分からん。だがやるしかないだろう。早くしないとバダグもまだ危ない」
「ブルーさん、後は任せて大丈夫だよ」
「……有難う」