横話A 黒い世界
文字数 1,287文字
※この横話Aは「14話」終了時点の状態でのエピローグです。14話まで読んでいない方は、先にそちらまで本編を読んで頂く事を強くお勧めします。
横話A
黒い世界
レッドはアサシンの陰謀により暗殺された。
そして、裏切りによってレッドを亡き者にしたバダグはブルーを始め、他のアサシン達と共にハンター本部へ襲撃を掛けていた。
定期報告会を行っていたハンター長のシヴァ。そこへアサシンが一斉に乗り込んだ。部屋の入口付近に居たハンターから順番に斬り伏せられていく。
「くっ、何事だ!?」
いくら奇襲とはいえ、ハンターの役職達。それなのにこうも簡単に殺されていく物なのだろうか。
「よお、ハンター長」
「お前は……アサシン本部長のバダグか」
「私も居るわよ」
「お前はブルー・アサシン」
「そろそろアサシンとハンターの決着を付けようかと思ってな」
「奇襲を掛けておいてヌケヌケと。レッド・アサシンさえ殺しておきながら」
「貴方には関係の無い事ね。無駄な抵抗はしなくて良いわ。苦しむ時間が増えるだけよ」
「確かに俺はハンターのトップだ。だが俺を殺した所でハンターが消えてなくなる訳じゃ無い」
「心配するな。ちゃんと他のハンターも全滅させてやるから」
「もう良いでしょう。ロックするわよ」
会話の間にもハンターは次々殺されていき、ついにはシヴァの隣に居たハンター副長までも倒れてしまった。
「レッド・アサシンを殺したのは何故だ。アイツはナーダを見殺しにしてまでアサシンにしがみついたんだぞ」
「これから死に逝く者への土産話は持って来ていなくてな。ただ雌雄を決するのみ!」
「……やるしかないか」
バダグの攻撃を防ぐシヴァだが、周りからも次々に攻撃が来る。これだけ囲まれてしまっては最早どうする事も出来なかった。
何度も身体を刻まれてシヴァはよろける。そこへバダグの1撃が突き刺さった。
「ぐはあっ!」
「終わりだな」
シヴァは腹部を貫かれてそのまま倒れた。アサシン達が次々に止めを刺す。
「……ねえバダグ。さっきのシヴァじゃないけど」
「ん? どうした?」
「結局は何も気付いてなかったんだし、レッドを殺す必要ってあんまり無かったんじゃないの?」
「確かに、あの時点ではレッドを殺す事も無かったかもしれない。しかし、俺にはアイツがいつか真実に辿り着いてしまいそうな気がしてな」
「そう」
「痺れを切らせてハンターに寝返る可能性もあったしな」
「それは確かにそうね」
「どうであれ、もう過ぎた事だ。この話は止めておこう」
「分かったわ。その代わり、またいい仕事を回してね」
「ふっ、任せておけ」
こうしてハンターは全滅した。残るハンターも順番にその姿を消していくだろう。
これからアサシンの蔓延る暗黒の時代に突入していくのであった。
横話の間が閉じる。レッドは何とも言えない顔になってしまっていた。
「なんてこった。俺が死んだ後はこんな世界になってしまうのか。結局、俺が殺された理由は何だったんだ。気付いてなかったって何の事なんだ……?」
結局、何も分からなかった。分かったのは、間違いなくバダグ主導でレッドのロックが行われたという事実だけだった。
横話A
黒い世界
レッドはアサシンの陰謀により暗殺された。
そして、裏切りによってレッドを亡き者にしたバダグはブルーを始め、他のアサシン達と共にハンター本部へ襲撃を掛けていた。
定期報告会を行っていたハンター長のシヴァ。そこへアサシンが一斉に乗り込んだ。部屋の入口付近に居たハンターから順番に斬り伏せられていく。
「くっ、何事だ!?」
いくら奇襲とはいえ、ハンターの役職達。それなのにこうも簡単に殺されていく物なのだろうか。
「よお、ハンター長」
「お前は……アサシン本部長のバダグか」
「私も居るわよ」
「お前はブルー・アサシン」
「そろそろアサシンとハンターの決着を付けようかと思ってな」
「奇襲を掛けておいてヌケヌケと。レッド・アサシンさえ殺しておきながら」
「貴方には関係の無い事ね。無駄な抵抗はしなくて良いわ。苦しむ時間が増えるだけよ」
「確かに俺はハンターのトップだ。だが俺を殺した所でハンターが消えてなくなる訳じゃ無い」
「心配するな。ちゃんと他のハンターも全滅させてやるから」
「もう良いでしょう。ロックするわよ」
会話の間にもハンターは次々殺されていき、ついにはシヴァの隣に居たハンター副長までも倒れてしまった。
「レッド・アサシンを殺したのは何故だ。アイツはナーダを見殺しにしてまでアサシンにしがみついたんだぞ」
「これから死に逝く者への土産話は持って来ていなくてな。ただ雌雄を決するのみ!」
「……やるしかないか」
バダグの攻撃を防ぐシヴァだが、周りからも次々に攻撃が来る。これだけ囲まれてしまっては最早どうする事も出来なかった。
何度も身体を刻まれてシヴァはよろける。そこへバダグの1撃が突き刺さった。
「ぐはあっ!」
「終わりだな」
シヴァは腹部を貫かれてそのまま倒れた。アサシン達が次々に止めを刺す。
「……ねえバダグ。さっきのシヴァじゃないけど」
「ん? どうした?」
「結局は何も気付いてなかったんだし、レッドを殺す必要ってあんまり無かったんじゃないの?」
「確かに、あの時点ではレッドを殺す事も無かったかもしれない。しかし、俺にはアイツがいつか真実に辿り着いてしまいそうな気がしてな」
「そう」
「痺れを切らせてハンターに寝返る可能性もあったしな」
「それは確かにそうね」
「どうであれ、もう過ぎた事だ。この話は止めておこう」
「分かったわ。その代わり、またいい仕事を回してね」
「ふっ、任せておけ」
こうしてハンターは全滅した。残るハンターも順番にその姿を消していくだろう。
これからアサシンの蔓延る暗黒の時代に突入していくのであった。
横話の間が閉じる。レッドは何とも言えない顔になってしまっていた。
「なんてこった。俺が死んだ後はこんな世界になってしまうのか。結局、俺が殺された理由は何だったんだ。気付いてなかったって何の事なんだ……?」
結局、何も分からなかった。分かったのは、間違いなくバダグ主導でレッドのロックが行われたという事実だけだった。