第38話
文字数 1,842文字
「悪いが、話の続きは後だな。俺は行かなくてはいけない。クラスタほどの者が相手では、並みのハンターでは太刀打ち出来ないだろう」
「クラスタ……聞いた事はあるな。横領か何かでアサシンを退職したんじゃなかったっけ? 何で今更?」
「もしかしたら戦力増強の為に呼び戻したのかもしれませんな」
「あわわ」
「シヴァ、俺も手伝わさせて貰おう。その方が早く終わるだろう」
「レシア……済まない、頼む」
「私も行くわ」
「副部長、ナーダを守って居ろ」
「分かりました」
「えー」
「俺は建物の外にテレポートして後ろから襲う。レシアは奥から迎え撃ってくれ」
「なるほど、挟み撃ちにする訳だな。分かった」
「レシア、頼んだぞ」
シヴァはテレポートで移動する。
「さて行くか。……ナーダはどうする?」
「早く終わらせる」
「そうだな」
「え?」
2人で走り出す。後からハンター副部長も慌てて付いてきた。しかしあのハンター副部長は戦闘が行えるようには見えないのだが……走り始めて数秒でもう息が切れている。魔法タイプか?
「そのクラスタって人はそんなに強いの?」
「かなりの手練れだと聞いた事はある。かなり強いだろうな」
「レシアよりも?」
「戦った事が無いからな。分からん」
走っていると、少し広めのフロアに出た。大体、ハンター本部の真ん中位の場所だろうか。そこではハンターがアサシンによって殺されていた。
「いつぞやの時もこんな事があったような……この場所は呪われてるのか?」
「レシア、あの人……」
「ああ」
視線の先にはチャードが居た。そして他にも2人のアサシン。
「会いたかったぜ、レッド・アサシン」
「チャード。どうやら俺の容疑は晴れていない様だな」
「さて……この戦いはビジネスだ。私情は関係ない」
「そうかよ」
「ああ、どっちにしろ裏切り者のお前とは戦わなきゃいけない」
「まあ、そうだよな。アサシンだもんな」
アサシンはこちらへ向かって来る。レシアも剣を抜いて走り出す。レッド・アサシンのネームバリューのせいか、アサシン2人はナーダには目もくれずにレシアへ襲い掛かってきた。こいつ等は雑魚だ。
1呼吸で一気に2人を斬り裂いた。
「振りかぶり過ぎなんだって。……って!?」
チャードが銃をナーダに向けていた。チャードはレシアの方を見てニヤリと笑う。そして銃をレシアに向けた。
「本当なら今の間でそこの女は死んでたぜ。まあ、俺の目標はレッド・アサシンだからな。その女はどうでも良い」
「へえ、意外だな。見境なく撃つのかと思ったぜ」
「ふん。俺は紳士なんでな。依頼に無い女は殺さないんだよ」
「ナーダのロックはブルーだけが受けてるのか」
「そうかもな」
徐々に間合いを詰める。チャードはいきなり銃を投げつけてきた。
「な、銃を投げた!?」
いきなりの予想外に避け切れずガードする。チャードはソードで襲い掛かって来た。レシアは剣で受け止める。
「思い切った攻撃方法だな」
「忘れたのか? あの銃は前回の時に、お前に壊されているんだ。1日では流石に直らない」
「銃って貴重そうだもんな」
「それに俺は銃の前は剣を使ってたんだ。」
「道理で、やけに腰の入った1撃だと思ったよ」
サッと重心をずらしてチャードの剣を流す。そのままレシアは剣を横に薙ぎ払った。腹部を斬られたチャードは剣を落として膝を付く。
「ぐふっ……いや、流石レッド・アサシンだわ。俺が勝てる相手じゃ無かったな」
そのままチャードは地面に倒れ込んだ。完全に手ごたえはあった。
「その傷ではもう助かるまい。だが最後にもう1度言っておいてやる。お前の村を襲ったのは俺じゃない」
「そ、そうみたいだな。俺もあれからちょっと調べてみた。レッド・アサシン、お前は犯人じゃない」
「お前……分かってたのか?」
「恐らくバダグの仕業だ。調べても出て来るのはあいつの名前ばかりだったぜ。上手く利用されてたんだな。ちくしょう……」
「だったら、もう2人が戦う理由なんて無いよね? 回復魔法だったら……」
「いや~流石にこんだけ斬られたら無理だな。……レッド・アサシン、最後に頼みがあるんだけどさ」
「分かっている、心配するな。俺が仇を討ってやる。お前の村の……そしてお前の想いの仇を」
「へへへ……サンキュー、な」
少し微笑んだ後、チャードは目を閉じた。
「……アサシン、か」
「レシア……」
「行こう。遅れてしまっては挟み撃ちの意味が無くなってしまう」
「うん」
レシアとナーダはまた走り出した。ハンター副部長は何処に行ったんだ?
「とにかく、まずはクラスタを倒す」
「クラスタ……聞いた事はあるな。横領か何かでアサシンを退職したんじゃなかったっけ? 何で今更?」
「もしかしたら戦力増強の為に呼び戻したのかもしれませんな」
「あわわ」
「シヴァ、俺も手伝わさせて貰おう。その方が早く終わるだろう」
「レシア……済まない、頼む」
「私も行くわ」
「副部長、ナーダを守って居ろ」
「分かりました」
「えー」
「俺は建物の外にテレポートして後ろから襲う。レシアは奥から迎え撃ってくれ」
「なるほど、挟み撃ちにする訳だな。分かった」
「レシア、頼んだぞ」
シヴァはテレポートで移動する。
「さて行くか。……ナーダはどうする?」
「早く終わらせる」
「そうだな」
「え?」
2人で走り出す。後からハンター副部長も慌てて付いてきた。しかしあのハンター副部長は戦闘が行えるようには見えないのだが……走り始めて数秒でもう息が切れている。魔法タイプか?
「そのクラスタって人はそんなに強いの?」
「かなりの手練れだと聞いた事はある。かなり強いだろうな」
「レシアよりも?」
「戦った事が無いからな。分からん」
走っていると、少し広めのフロアに出た。大体、ハンター本部の真ん中位の場所だろうか。そこではハンターがアサシンによって殺されていた。
「いつぞやの時もこんな事があったような……この場所は呪われてるのか?」
「レシア、あの人……」
「ああ」
視線の先にはチャードが居た。そして他にも2人のアサシン。
「会いたかったぜ、レッド・アサシン」
「チャード。どうやら俺の容疑は晴れていない様だな」
「さて……この戦いはビジネスだ。私情は関係ない」
「そうかよ」
「ああ、どっちにしろ裏切り者のお前とは戦わなきゃいけない」
「まあ、そうだよな。アサシンだもんな」
アサシンはこちらへ向かって来る。レシアも剣を抜いて走り出す。レッド・アサシンのネームバリューのせいか、アサシン2人はナーダには目もくれずにレシアへ襲い掛かってきた。こいつ等は雑魚だ。
1呼吸で一気に2人を斬り裂いた。
「振りかぶり過ぎなんだって。……って!?」
チャードが銃をナーダに向けていた。チャードはレシアの方を見てニヤリと笑う。そして銃をレシアに向けた。
「本当なら今の間でそこの女は死んでたぜ。まあ、俺の目標はレッド・アサシンだからな。その女はどうでも良い」
「へえ、意外だな。見境なく撃つのかと思ったぜ」
「ふん。俺は紳士なんでな。依頼に無い女は殺さないんだよ」
「ナーダのロックはブルーだけが受けてるのか」
「そうかもな」
徐々に間合いを詰める。チャードはいきなり銃を投げつけてきた。
「な、銃を投げた!?」
いきなりの予想外に避け切れずガードする。チャードはソードで襲い掛かって来た。レシアは剣で受け止める。
「思い切った攻撃方法だな」
「忘れたのか? あの銃は前回の時に、お前に壊されているんだ。1日では流石に直らない」
「銃って貴重そうだもんな」
「それに俺は銃の前は剣を使ってたんだ。」
「道理で、やけに腰の入った1撃だと思ったよ」
サッと重心をずらしてチャードの剣を流す。そのままレシアは剣を横に薙ぎ払った。腹部を斬られたチャードは剣を落として膝を付く。
「ぐふっ……いや、流石レッド・アサシンだわ。俺が勝てる相手じゃ無かったな」
そのままチャードは地面に倒れ込んだ。完全に手ごたえはあった。
「その傷ではもう助かるまい。だが最後にもう1度言っておいてやる。お前の村を襲ったのは俺じゃない」
「そ、そうみたいだな。俺もあれからちょっと調べてみた。レッド・アサシン、お前は犯人じゃない」
「お前……分かってたのか?」
「恐らくバダグの仕業だ。調べても出て来るのはあいつの名前ばかりだったぜ。上手く利用されてたんだな。ちくしょう……」
「だったら、もう2人が戦う理由なんて無いよね? 回復魔法だったら……」
「いや~流石にこんだけ斬られたら無理だな。……レッド・アサシン、最後に頼みがあるんだけどさ」
「分かっている、心配するな。俺が仇を討ってやる。お前の村の……そしてお前の想いの仇を」
「へへへ……サンキュー、な」
少し微笑んだ後、チャードは目を閉じた。
「……アサシン、か」
「レシア……」
「行こう。遅れてしまっては挟み撃ちの意味が無くなってしまう」
「うん」
レシアとナーダはまた走り出した。ハンター副部長は何処に行ったんだ?
「とにかく、まずはクラスタを倒す」