第15話
文字数 2,022文字
「レッド? 何をボーっとしているの?」
「……え? いや、何でも無い」
気付くと河川敷に居た。何をしているんだっけ……
「もうすぐターゲットの来る時間よ」
「……そうか」
段々と意識が鮮明になって来る。今はハンターの魔法使い・リュートのロックをする為に此処へ来ているんだ。
その時、後ろに殺気を感じる。
「!?」
「しまったわね」
ターゲットの護衛と思わしき2人組が、剣を構えて居た。レッド達は仕方無く河川敷へ降り立つ。護衛達も同じく河川敷へ降りて来た。
「向こうに複数人の人影が見えた。きっとターゲットだ」
「読まれてた? まさか情報が漏れていたの?」
「分からない。単に用心深いだけかもよ」
剣を構える。いつもと違う重さに違和感を感じる。いつの間にかダガーが長剣に変わっていた。
「あれ? 俺ってこんな剣を持ってたっけ?」
「知らないわ。いつもはダガーばかり使ってるけど」
「そうだよな」
でも何故かこの剣を知っている。これはガンブレードだ。一瞬違和感があったけど、もう無い。何故か手に馴染んで言う感じすらある。
「どっちみちこれしか無いんだ。これで殺るしかない」
襲って来た護衛を一気に斬り裂く。やっぱり使用感に違和感が無い。横を見るとブルーも護衛を仕留めていた。
奥からターゲットが現れる。護衛3人を入れて4人だ。
「貴方たちがスウァム様を殺したアサシンかしら?」
「さあ、どうだろうな。アサシンはいっぱい居る。俺達がお前のターゲットとは限らないぜ」
「まあどちらにしろ、アサシンは全員殺す」
「あら、駄目ねぇ。女の子がそんな言葉使いをしてちゃ」
護衛が襲い掛かって来る。1呼吸で護衛の一人を斬り、その足でもう1人護衛を斬り裂いた。ブルーも護衛を仕留め、早くも残るはターゲットの1人を残すだけになった。
「く、こんなに圧倒されるの!?」
「よそ見する暇なんてあるのか?」
ブルーとの連携攻撃でリュートを仕留めた。
違和感。
デジャブと言えば良いのか? 今までに同じ事を体験した様な感覚に陥る。
「……あら? どうしたの。いつもみたいに冥福は祈らないの?」
「あ、ああ。そうだな」
レッドは冥福を祈り始める。
「はあ……結局祈るのね。私は先に戻っているわよ」
そう言ってブルーは消えていった。暫く祈った後、レッドは違和感について考えようとした。しかし考えて分かるものでもない。取り敢えずアサシン本部に戻る事になった。
「さて、変に時間も余ったな。どうするか……」
「じゃあ近くの洞窟に訓練でもしに行ったらどう?」
「……そうだな。いや、今日は止めておこう。何となくいつもと調子が違う気がする」
「あら、風邪でも引いたの?」
「そういう訳じゃ無いと思うんだが」
「じゃあ今日は解散ね。私もゆっくりするわ」
「ああ、俺もそうするよ」
「2人ともおやすみ」
少し早い夕食を摂り、夜食を買い漁ってから家に帰る。しかし様子がおかしい。
「電気が点いている? おかしい」
明らかに人の気配がする。しかも1人2人ではない。こっそり覗くと、5人の何者かがレッドの家を物色していた。
「……5人か、厄介だな。とは言え、放置する訳にもいかないか。パワーホールド!」
力を上げる魔法を使用し部屋へ潜り込んだ。気付かれていない内に1人目を斬る。それに気付いたもう1人を返す刀で一閃した。
「く、見付かったのか」
「お前ら、俺の家を漁るなんて良い度胸だ。覚悟して貰うぞ」
「こうなったらやるしかない」
斬り掛かってきた泥棒の攻撃をかわし、カウンターで首を跳ねた。たじろぐ泥棒に近付き、更に仕留める。残る泥棒はあっという間に1人になった。
「おい、何が目的だ。誰の家を漁っているか分かっているのか?」
「く……まさかこんなに強いなんて。流石はレッド・アサシン」
「やっぱり俺の家と分かってて入っているらしいな。誰の差し金だ? 言え」
剣を泥棒の喉元に宛がう。
「ど、どっちにしろ俺を助ける気なんて無いくせに」
「苦しんで死ぬか苦しまず死ぬか、位は選ばせてやるぞ」
「そんなんで言う訳無いだろう」
「そうか」
一気に剣を滑らせて止めを刺す。
「……しかしどうするか。部屋が大変な事になってしまった。バダグにでも頼んでみるか?」
アサシン御用達の掃除屋がレッドの部屋を清掃している間、レッドとバダグはアサシン本部に居た。
「しかし大変だったな」
「ああ、結局奴らの目的も分からないままだし。家を変えた方が良いのかもしれないな」
「手頃な家を探してやろうか?」
「頼む。特に要望は無い、適当な家で構わない」
「あ、そうだ。ついさっき仕事が入ったんだ。暇潰しにやってみる?」
「暇潰しに人殺しも無いだろう。でもまあ、今回の清掃代くらいにはなるかもな」
「相手はハンター支部長のバラムってヤツだ」
「おい、暇潰しにやる内容じゃ無いだろうが」
「しかもハンター長との定期の会議中のロックだ」
「敵陣のさ中じゃないのか?そんなん厳し過ぎるだろう」
「大変だね」
「……ブルーに連絡を頼む」
「……え? いや、何でも無い」
気付くと河川敷に居た。何をしているんだっけ……
「もうすぐターゲットの来る時間よ」
「……そうか」
段々と意識が鮮明になって来る。今はハンターの魔法使い・リュートのロックをする為に此処へ来ているんだ。
その時、後ろに殺気を感じる。
「!?」
「しまったわね」
ターゲットの護衛と思わしき2人組が、剣を構えて居た。レッド達は仕方無く河川敷へ降り立つ。護衛達も同じく河川敷へ降りて来た。
「向こうに複数人の人影が見えた。きっとターゲットだ」
「読まれてた? まさか情報が漏れていたの?」
「分からない。単に用心深いだけかもよ」
剣を構える。いつもと違う重さに違和感を感じる。いつの間にかダガーが長剣に変わっていた。
「あれ? 俺ってこんな剣を持ってたっけ?」
「知らないわ。いつもはダガーばかり使ってるけど」
「そうだよな」
でも何故かこの剣を知っている。これはガンブレードだ。一瞬違和感があったけど、もう無い。何故か手に馴染んで言う感じすらある。
「どっちみちこれしか無いんだ。これで殺るしかない」
襲って来た護衛を一気に斬り裂く。やっぱり使用感に違和感が無い。横を見るとブルーも護衛を仕留めていた。
奥からターゲットが現れる。護衛3人を入れて4人だ。
「貴方たちがスウァム様を殺したアサシンかしら?」
「さあ、どうだろうな。アサシンはいっぱい居る。俺達がお前のターゲットとは限らないぜ」
「まあどちらにしろ、アサシンは全員殺す」
「あら、駄目ねぇ。女の子がそんな言葉使いをしてちゃ」
護衛が襲い掛かって来る。1呼吸で護衛の一人を斬り、その足でもう1人護衛を斬り裂いた。ブルーも護衛を仕留め、早くも残るはターゲットの1人を残すだけになった。
「く、こんなに圧倒されるの!?」
「よそ見する暇なんてあるのか?」
ブルーとの連携攻撃でリュートを仕留めた。
違和感。
デジャブと言えば良いのか? 今までに同じ事を体験した様な感覚に陥る。
「……あら? どうしたの。いつもみたいに冥福は祈らないの?」
「あ、ああ。そうだな」
レッドは冥福を祈り始める。
「はあ……結局祈るのね。私は先に戻っているわよ」
そう言ってブルーは消えていった。暫く祈った後、レッドは違和感について考えようとした。しかし考えて分かるものでもない。取り敢えずアサシン本部に戻る事になった。
「さて、変に時間も余ったな。どうするか……」
「じゃあ近くの洞窟に訓練でもしに行ったらどう?」
「……そうだな。いや、今日は止めておこう。何となくいつもと調子が違う気がする」
「あら、風邪でも引いたの?」
「そういう訳じゃ無いと思うんだが」
「じゃあ今日は解散ね。私もゆっくりするわ」
「ああ、俺もそうするよ」
「2人ともおやすみ」
少し早い夕食を摂り、夜食を買い漁ってから家に帰る。しかし様子がおかしい。
「電気が点いている? おかしい」
明らかに人の気配がする。しかも1人2人ではない。こっそり覗くと、5人の何者かがレッドの家を物色していた。
「……5人か、厄介だな。とは言え、放置する訳にもいかないか。パワーホールド!」
力を上げる魔法を使用し部屋へ潜り込んだ。気付かれていない内に1人目を斬る。それに気付いたもう1人を返す刀で一閃した。
「く、見付かったのか」
「お前ら、俺の家を漁るなんて良い度胸だ。覚悟して貰うぞ」
「こうなったらやるしかない」
斬り掛かってきた泥棒の攻撃をかわし、カウンターで首を跳ねた。たじろぐ泥棒に近付き、更に仕留める。残る泥棒はあっという間に1人になった。
「おい、何が目的だ。誰の家を漁っているか分かっているのか?」
「く……まさかこんなに強いなんて。流石はレッド・アサシン」
「やっぱり俺の家と分かってて入っているらしいな。誰の差し金だ? 言え」
剣を泥棒の喉元に宛がう。
「ど、どっちにしろ俺を助ける気なんて無いくせに」
「苦しんで死ぬか苦しまず死ぬか、位は選ばせてやるぞ」
「そんなんで言う訳無いだろう」
「そうか」
一気に剣を滑らせて止めを刺す。
「……しかしどうするか。部屋が大変な事になってしまった。バダグにでも頼んでみるか?」
アサシン御用達の掃除屋がレッドの部屋を清掃している間、レッドとバダグはアサシン本部に居た。
「しかし大変だったな」
「ああ、結局奴らの目的も分からないままだし。家を変えた方が良いのかもしれないな」
「手頃な家を探してやろうか?」
「頼む。特に要望は無い、適当な家で構わない」
「あ、そうだ。ついさっき仕事が入ったんだ。暇潰しにやってみる?」
「暇潰しに人殺しも無いだろう。でもまあ、今回の清掃代くらいにはなるかもな」
「相手はハンター支部長のバラムってヤツだ」
「おい、暇潰しにやる内容じゃ無いだろうが」
「しかもハンター長との定期の会議中のロックだ」
「敵陣のさ中じゃないのか?そんなん厳し過ぎるだろう」
「大変だね」
「……ブルーに連絡を頼む」