9-2
文字数 884文字
<エルフの邸宅 応接間>
テーブルに人数分の
紅茶と菓子を並び終えると、
3人が並んで座っている
ソファの対面に腰掛けた。
イーリアスは急にソファから立ち上がると、
そのまま後方へ向かって宙へ跳び、
間もなくして、衝撃が広間の床を揺らした。
ぐアッ……!!
カノンが慌てて
衝撃のあった後方へ振り返ると、
イーリアスが相手を組み伏せていた。
イーリアスが青年を開放すると、
青年は気だるげに、後ろ手に
固められていた腕を回す。
突如閉口した両者の空気に、
イーリアスは疑問符を浮かべたが、
フィリカがおずおずと口を開いた。