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文字数 806文字
木々が周囲を囲む森の中で、
荘厳な雰囲気をたたえる
背後の遺跡へと大仰に手をかざしながら、
2人の戸惑いと冷ややかさを纏った視線をよそに、
セシルはべらべらと話し続ける。
セシルは遺跡の中へ足を踏み入れると、
カノンとイーリアスの方へ向きながら
少しずつ歩みを進める。
ガコンッ
うぉわぁああ
あ
あ
あ
あ
あ!!?
セシルが落ちていった穴を
しばらく覗いていたが、
カノンは大きく
ため息をついてから口を開いた。
カノンは頭を抱えながら、
朝に言い渡された
フィリカの話を思い出していた――――