1-3
文字数 756文字
男は我が目を疑った。
何故なら、今頃真っ先に制圧し、
身ぐるみを剥いでいたはずの女の剣技によって、
あっという間に5人の仲間が地に伏せられていたからだ。
カノンは戦闘によって乱れた息を深い溜息一つで整えると、
鞘から抜かないままの剣を肩に担いだ。
男は勢い良く、近くにいるであろう
仲間へと合図を送ったが、
地を撫ぜる風が吹き抜ける以外、
何も起こらなかった。
事態が収束したと判断した老人は、
失神している賊達をよそに、
カノンへ深く頭を下げた。
文字数 756文字
男は勢い良く、近くにいるであろう
仲間へと合図を送ったが、
地を撫ぜる風が吹き抜ける以外、
何も起こらなかった。
事態が収束したと判断した老人は、
失神している賊達をよそに、
カノンへ深く頭を下げた。