第13話

文字数 284文字

 五月末の中間考査では周囲の予想通りかなえがダントツの成績を残す。

 そして僕が全校で7位という成績が発表されるや、母親が狂喜乱舞し、
「翔ちゃん、東北大狙っちゃう? それとも北大?」

 これも波動干渉の賜物なのだろうか……

 頭の良い人間と行動を共にしていると、その人間の波動を吸収し行動形態が著しく変化していく。ああ、僕も膠二病に罹患したのだろうか…

 東京時代は試験前でさえ全く勉強せず成績は下から数えてナンボであったのだが、かなえの行動に共鳴し僕も試験前に勉強する習慣がついてしまった。

 ノートを見せて貰いわからないところは徹底的に教わった。

 その結果が出ただけなのだ。
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