第115話 人間社会の謎ルール
文字数 2,219文字
おれはやる気に燃えている!
激しく燃えているぞぉぉぉぉぉぉ!
……そうだ。落ち着け。
過激に力んでいる場合ではない。
よき人間を見極めるためには、もっと冷静にならなくては――
父として、子どもたちのために力を尽くす。
湧きあがる炎を静めつつも、情熱をキープしなくては……!
まずは人について、もっと詳しく知っておかなくてはならんな。
おれは事情通のファーマに問いかける。
すると何を思ったか、子どもたちがおれのそばに寄ってきてニオイを嗅ぎはじめる。
イザベラの指示に従って、メデアとイソルダは
人間は猫と違って服を着ているから、それも考慮されるのだろうか。
と言った直後、あるものが視界に入る。
おれの視線はその〝曖昧なモノ〟を捉え、ピタリと張りついた。
おれはファーマの言葉を聞き流し、スタスタと桃寧のほうへ歩み寄る。
一方桃寧は床にしゃがみ込んで、子どもたちを相手にネコじゃらしを振っている。
おれが桃寧の
桃寧はキョトンとした顔を向けてきた。
と返しつつも、
子どもたちに誘われると、
ピシャッ!
つい衝動を抑えきれず、手が伸びてしまうのだった。
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