恋と、寂しさと
文字数 485文字
自分の役割がとっくに終わってるのをいいことに大口叩くと、すかさず舞歌が口を挟む。だけど、もう昔の僕じゃない。
そう来られると、いろんな意味で返す言葉がない。だけど、この夏みたいに胸が締め付けられることはなかった。
おどけてみせると、都筑が冷ややかに口を挟んでくる。
いきなり怒り出した舞歌を、部員たちに混じって僕もなだめた。そのうち、都筑もペコペコ謝りだす。
みんなドっと笑ったけど、僕はそんな気にはなれなかった。
不思議に思ったところで、気が付いた。
呼んでみたのは、ここにいる部員のどこかに混じっていて当然だと思ったからだ。
でも、返事がない。あちこち見渡しても、どこにもいない。
でも、返事がない。あちこち見渡しても、どこにもいない。