シャドウとの暗闘
文字数 429文字
悔しいけど、ここから先の長ゼリフには自信がなかった。
真似してやろうと思ったけど、シャドウの動きは早かった。
平然とセリフをまくし立てなら、僕を後ろに押しのける。無理に前に立とうとすれば、舞台から落ちるかもしれなかった。
そして、 パスワードの謎が解けた頃、舞歌の演ずる令嬢が様子を見に現れる。
そこへ、痺れを切らした令嬢が部屋に戻ってくる。
影法師が先に返事をするので、そこで学者のセリフは途切れてしまう。
このシーンで、僕がシャドウに取って代わるチャンスは、なくなった。