涼美先輩と「シャドウ」の関係
文字数 415文字
余りにもショックだったので、その光景は今でも完全オリジナルの状態で瞼の裏に浮かぶ。
月明かりに浮かぶ先輩の美しい顔に見とれながら、なんだか心の中でうずくものに耐えられないで聞いてみた。
遠い目をしたけど、そこで話を流されたくはなかった。
何だかよく分からないけど、僕にとって、涼美先輩と「シャドウ」の関係は、結構、切実な問題になっていた。
ちょっと問い詰めるような言い方になってしまって、僕は慌てた。
涼美先輩も、急に突っ込まれて困ったような顔をしたけど、考え考え、答えてはくれた。
恋人かどうかってことは、はっきり答えてもらえなかった。
だけど。
それ以上、聞くのはやめた。何かこの世とは別の世界に生きている人だっていうことは、この1週間でよく分かっていたからだ。