涼美先輩だけが僕を……。
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これが、涼美先輩と同じ次元で生きるということだった。
誰も、僕を見てくれない。気づいてくれない。誰に気兼ねすることもいらないけど、自分のことは完全に自分でやらなくてはいけないのだった。
この大会で上位入賞すれば、都道府県レベルの大会に行ける。でも、それまでは1週間くらいしかない。万が一、衣装が破れたり汚れたりしても、直せないこともあるらしい。
そのときのことを考えて、衣装担当はスペアまで準備していた。
一か八か。
僕は、自分のやったことの後始末をつけることにしたのだった。