冬の再会
文字数 483文字
その冬、舞歌たちは地方ブロック大会に出場した。そのときには僕はもう、退部していたけど、未練はなかった。
今まで逃げていた勉強を、小学校レベルからもう一回やり直すことにしたのだ。恥ずかしいという気はしなかった。この夏、最大のピンチを乗り切った僕は、結構自信をつけていたからだ。
舞歌と都築の仲も進展して、何か僕からずっと遠いところに行ってしまったみたいだった。でも、気にはならなかった。ちょっと遠出して、ブロック大会を見に来ることだってできたくらいだ。
その演技は、実はシャドウなんじゃないかと思うくらい完璧だった。
上演が全部終わった会場から、もう薄暗くなっている中で他の部員たちが追いかけてくる。
上演が全部終わった会場から、もう薄暗くなっている中で他の部員たちが追いかけてくる。
誰が言ったか分からなかったけど、僕は構わずにカッコつけて全員を見渡した。