舞台の上で舞歌が輝く
文字数 649文字
学者と影法師の前に、令嬢が厄介事を持ち込んだシーンだった。東北の山奥の秘湯にある温泉場のホテルで、重要な秘密の会議前に、機密の入ったUSBのパスワードが失われたのを相談に来たのだ。
学者がふらふらと立ち上がって近づくと、令嬢はさっと身を引く。
そこで影法師が割って入る。
影法師がそのまま令嬢の肩を抱いて椅子に座らせると、学者はすごすご引き下がる。
令嬢は部外者など無視して本題に入る。
やがて、令嬢が席を外すと、シャドウ演じる学者はすらすらと謎を解く。やがて戻ってきた令嬢は、その成果を横取りして自慢げに語る影法師の話をはしゃぎまわって聞く。
そのシーンを演じている舞歌は、生き生きと輝いて見えた。