人間の皮をかぶった悪魔たちの歓迎
文字数 367文字
僕の顔を見るか見ないかのうちに、演劇部のテンションは、魔女たちのサバトもかくやと思うほど、最高潮に達していた。
ドアを開けた舞歌の報告に応じるハイテンションの歓迎は、僕にとってはもう、イジメでしかない。それでも蚊の鳴くような声で、最後の抵抗を試してはみた。
一応は聞いてくれていたらしく、答える声はうるさいながらも優しかった。
気持ちはうれしかったが、そんな気はない。
丁重なお断りの言葉を、そうフォローする部員もいるにはいた。
だが、その目は明らかに、「逃がすな」と舞歌に言っていた。