僕とシャドウの名誉
文字数 451文字
あっちが気づいてないだけでしょ！
だってこういうシチュ初めて……。
そこで、僕を折檻する涼美先輩の手が止まった。
「シチュ」ってシャドウ、あなたちょっとキャラ違うんじゃ？
（しまった……）
そこまで考える余裕がなかったのだ。声を低くして、必死でごまかす。
おちついてよ涼美……。
うろたえないで。見苦しいから。
とりあえず、なりすましはバレなかったらしい。
そっちの危機は去ったが、こっちは危機の真っ最中だった。
そっちの危機は去ったが、こっちは危機の真っ最中だった。
（あ……舞歌？）
パジャマからその下から、着ているものを全て脱ぎ捨てた舞歌がシャワーを浴び始めたのだ。
（ちょっと？ ちょっとちょっとちょっと？）
一応、カーテンかなんか閉めてるみたいだけど、目のやり場に困るのは変わらない。いくら舞歌が気づいていないといってもだ。
シャドウも男だってことか。
リアクションが完全に誤解されたみたいだった。別に僕のことじゃないので気にしなくてもいいのだが、ここは演技だ。
もともと……男さ。
開き直りだけど、これはこれで正解だったらしい。頭にコツンと、軽いゲンコツで済んだ。
