第28話 厄年(3)
文字数 594文字
「えー、神社に行くことやめたの?」
数日後、真帆と再びお茶を飲んでいた。近所にあるチェーン店のカフェで、クリームがいっぱい盛られたラテを二人で飲んでいた。
「うん。っていうか神社って胡散臭さくない? 図書館の本で読んだら、下ネタばっかりでドン引きだったよ」
しめ縄も、蛇の後尾姿を模ったものという説が書いてあった事を思い出す。神社は別に清らかパワースポットでもない。メディアがそう言っているだけだった。
「でも、厄年で辛いんでしょ。一度神社に行ってみれば良いじゃない」
「うーん、でもこっちが仕事やめたおかげか、旦那もやる気になってさ。会社の昇級試験受けて合格したんだ」
何故か、「神社に行かない方が良いかも?」と思ったとたん、不運がピタリと止まった。不運だと思い込んでいた事は、実はそうでもなかった。元々家族との時間の方が大事なタイプで、バリバリとワーキングママしたい訳でも無かったと気づく。お金も案外何となかなっていたし、夫の両親も元気になってきた。
「ふーん。でもさー」
真帆は不満気だった。ホロスコープ を持ち出して「絹子はこんなに不幸」と軽く脅されたわけだが、何とも思わない。今は家族が元気ならそれで良いと思っていた。
「じゃあね、真帆。子供を迎えに行かなきゃいけないから」
「う、うん」
だいぶ不満そうな真帆のことが気になったが、もう厄年の事などは、忘れてしまった。
めでたし、めでたし?
数日後、真帆と再びお茶を飲んでいた。近所にあるチェーン店のカフェで、クリームがいっぱい盛られたラテを二人で飲んでいた。
「うん。っていうか神社って胡散臭さくない? 図書館の本で読んだら、下ネタばっかりでドン引きだったよ」
しめ縄も、蛇の後尾姿を模ったものという説が書いてあった事を思い出す。神社は別に清らかパワースポットでもない。メディアがそう言っているだけだった。
「でも、厄年で辛いんでしょ。一度神社に行ってみれば良いじゃない」
「うーん、でもこっちが仕事やめたおかげか、旦那もやる気になってさ。会社の昇級試験受けて合格したんだ」
何故か、「神社に行かない方が良いかも?」と思ったとたん、不運がピタリと止まった。不運だと思い込んでいた事は、実はそうでもなかった。元々家族との時間の方が大事なタイプで、バリバリとワーキングママしたい訳でも無かったと気づく。お金も案外何となかなっていたし、夫の両親も元気になってきた。
「ふーん。でもさー」
真帆は不満気だった。ホロスコープ を持ち出して「絹子はこんなに不幸」と軽く脅されたわけだが、何とも思わない。今は家族が元気ならそれで良いと思っていた。
「じゃあね、真帆。子供を迎えに行かなきゃいけないから」
「う、うん」
だいぶ不満そうな真帆のことが気になったが、もう厄年の事などは、忘れてしまった。
めでたし、めでたし?
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