第73話 余命の願い(4)完
文字数 577文字
あやかし神社にいた悪魔は、悔しそうに下唇を噛み締めていた。
真波はもうすぐ死ぬ事がわかり、地獄へ道連れに出来るとワクワクしていた。自分の姿をチラ見せし、予告まで打ってしまったのが、良くは無かったのかもしれない。悪魔は目立ちたがり屋で、こういった事はよくやってしまう。
あれから真波は、聖花や牧師から、きちんと福音を聴き、洗礼を受けていた。同時に悪魔が握り締めていた真波の地獄行きの切符は、聖霊の水で清められ、破棄されてしまった。真波の心にも平安や希望が戻り、辛い治療も最期まで乗り切れそうだった。
真波の命は短いが、これで悪魔は目的を果たせず完敗だった。
「じゃ、私は一足お先に天国行ってくるね!」
そう明るく語る真波に、医者や看護師、妹も目を丸くしていた。真波は決して悲劇のヒロインではなかった。
神様が永遠を与えてくれたので、もう命を儚む必要もなかった。
「クソ! また聖花のやつが邪魔しやがったよ! ふざけるなよ!」
悪魔は、再び聖花に攻撃を加えようとしたが、天使がやってきてボコボコにされてしまった。
「は? 何? どういう事?」
天使にボコられ、何年か意識を失っていたようだが、気づくと地獄の火の池へ投げ込まれていた。
「ちょ、ふざけるなよ! 助けてくれよ!」
悪魔は必死に抵抗するが、その声はどこにも届かなかった。昼も夜もずっと永遠に火の中だった。
真波はもうすぐ死ぬ事がわかり、地獄へ道連れに出来るとワクワクしていた。自分の姿をチラ見せし、予告まで打ってしまったのが、良くは無かったのかもしれない。悪魔は目立ちたがり屋で、こういった事はよくやってしまう。
あれから真波は、聖花や牧師から、きちんと福音を聴き、洗礼を受けていた。同時に悪魔が握り締めていた真波の地獄行きの切符は、聖霊の水で清められ、破棄されてしまった。真波の心にも平安や希望が戻り、辛い治療も最期まで乗り切れそうだった。
真波の命は短いが、これで悪魔は目的を果たせず完敗だった。
「じゃ、私は一足お先に天国行ってくるね!」
そう明るく語る真波に、医者や看護師、妹も目を丸くしていた。真波は決して悲劇のヒロインではなかった。
神様が永遠を与えてくれたので、もう命を儚む必要もなかった。
「クソ! また聖花のやつが邪魔しやがったよ! ふざけるなよ!」
悪魔は、再び聖花に攻撃を加えようとしたが、天使がやってきてボコボコにされてしまった。
「は? 何? どういう事?」
天使にボコられ、何年か意識を失っていたようだが、気づくと地獄の火の池へ投げ込まれていた。
「ちょ、ふざけるなよ! 助けてくれよ!」
悪魔は必死に抵抗するが、その声はどこにも届かなかった。昼も夜もずっと永遠に火の中だった。
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