3節「お前はもう、独りじゃない 4」
文字数 1,845文字
胸の辺りが微かにザワついたような気がしました。
ここは私の夢の世界……。
何か異変があると、私には何となく
伝わるようになっているのでしょう……。
それらは歪んでいる空間の一部をきれいに囲い込み、宝生さんが手を強く握り締めるのと同時に固まって地面に落ちました。
閉じ込められているようでした。
大きさはかなり小さく……
40cmほど……でしょうか……。
満足そうにそれを戻しました。
このやり方に自信があるみたいです。
それを見た私は「夢魔の駆除って、
思っていたよりハードなんだ……」という感想ばかりが頭を巡りました。
別に変なことを言っているわけではないのですが……。
宝生さん自身が変なことを言っていると思っていないところがこう……良いところでもあり、悪いところでもある(のだろう)と言いますか……。
少し顔を顰めてこちらに戻ってきました。
何か、おかしなことがあったみたいです……。
それに連れて私の意識も混濁し、だんだん考えがまとまらなくなって行きました。
その数はどんどん増えて行き、最後には数え切れない勢いで地面に破片が降り注ぎます。
そこで私の意識も完全に途絶えてしまいました。
現実の私が目を覚ましたから……。
何だかややこしくて頭がおかしくなりそうです……。
何かを確認しているようですが……。
あまりに突然触れられたものだから、
反射的に身体が強張ってしまいました。
……でも。
近くで見ると凄い整った顔をしていることがよく分かり、後から遅れてドキドキもやってきました。
と言うか、まず下着が思い浮かぶって一体過去に何が……いえ、それだけ他のものを完璧に整えている自信がある、ということなのかも……?