5 意味を見出したい【R】
文字数 1,574文字
人は色んな想いから他者と肉体的に繋がることを望む。
愛なんて言葉は言い訳に過ぎない。そこには快楽があるから。
誰でもいい誰かとしたいと望むことと誰とでもできるはイコールにはならない。
とは言え、この行為が生殖行為であり本能的である限りやはり純粋な愛とは言えないのではないだろうか。
それでも人はこれを愛と称す。
要はネット世界と同じ。使う人次第であってそのツールが必ずしも害とは限らないし、何も生まないとは言えない。
使う人によっては多大なものを生み出すこともあるし、世界に良い影響を与えることもあるだろう。
では、快楽と背中合わせのこの行為はどうしたら愛だと言えるのだろう?
相手が身体だけを求めているのか、愛を伝える手段の一つだと感じるかは受け取り手次第ではあるが人となりがものを言う気もする。
相手が誠実で一途であれば、それは愛と信じても良いのではないだろうか?
それでも恋人が兄弟というのは難しい関係だなと和宏は思った。
幼い時から知っているだけに先入観もある。そしてこの関係には婚姻というゴールはない。血縁という意味で切ることはできなくても、他の相手に奪われてしまえば終わりだ。
いつの間にか後ろを慣らされ、両股を大きく広げられていた和宏は恥ずかしくなって目を閉じる。
「何度しても兄さんは恥ずかしがるんだね」
「普通に恥ずかしいだろ……こんな」
「そういうトコ好きだよ」
羞恥に頬を染める和宏に柔らかい笑みを浮かべる彼。
和宏は自分でも見ることのできない恥ずかしい部分を彼の指が広げるのを感じていた。そして、そこにあてがわれる彼自身。
「まあ、恥ずかしがったって止 めてあげないけどね」
毎回恥ずかしいとは思う。しかし止めて欲しいとは思わない。
それに、毎日したいと望んだのは他でもない自分なのに。
「止めろなんて言わない」
上気し潤んだ瞳を向ければ、
「そう?」
と笑う彼。
「あッ……んんッ」
急に腰を進められて思わず仰け反る。
その和宏の胸を手のひらで腹のあたりから撫で上げる優人。
肌を撫でられるのは好きだ。しかし彼の指先が胸の突起に触れると余裕ではいられなくなった。
「もっと感じていいよ」
彼は和宏の背中を支えながらその胸の突起に舌を這わす。
その間も腰を進めては引く。快感にどうにかなってしまいそうな和宏はシーツを強く掴み何とか意識を繋ぐ。
時には気が触れるほど互いを求め合う。それが人間だ。
その行為に愛があると願いながら。
言葉だけでは得られない何かを。
心を繋ぐように互いを求め、その先になにを見るのだろう。
本来は子孫繫栄のこの行為に意味を見出そうとするのはきっと人間だけ。しかし全ての人がそうとは限らない。だからこそ人は迷い、不安になるのだろうと思う。
少なくとも自分は、その心も身体も自分のものにしたいからこの手を伸ばす。繋がりを求める。たとえ間違っていたとしても。
「んん……ッ」
何度も深く穿たれ、甘い声を漏らす和宏。
ふと瞳を彼に向ければ小さな笑みを浮かべ、じっとこちらを見ていた。
「優人?」
”どうしたんだ”と言うようにその名を呼べば、優しい口づけをくれる。
「どうしたら、兄さんが不安にならないのかなと思って」
唇が離れた後、その唇から零れ落ちた言葉。
不安になるのは和宏の問題なのだ。そんなものは捨て置けばいい。
と、言ったところで彼は放って置くことなんてしないだろう。
「俺が欲情するのは兄さんにだけなんだよ?」
不意に耳元で囁くように言われ、ドキリとした。
「だから責任とってね」
「あ……待って」
二人の間にある欲情の塊を彼は握り込む。
「だから、待たないってば。先っちょこんなにぬるぬるにして、触られたくてたまらないんでしょ?」
「はあ……ッ」
後ろを突かれながら前を扱かれ、快感に支配された和宏は何も考えられなくなった。
愛なんて言葉は言い訳に過ぎない。そこには快楽があるから。
誰でもいい誰かとしたいと望むことと誰とでもできるはイコールにはならない。
とは言え、この行為が生殖行為であり本能的である限りやはり純粋な愛とは言えないのではないだろうか。
それでも人はこれを愛と称す。
要はネット世界と同じ。使う人次第であってそのツールが必ずしも害とは限らないし、何も生まないとは言えない。
使う人によっては多大なものを生み出すこともあるし、世界に良い影響を与えることもあるだろう。
では、快楽と背中合わせのこの行為はどうしたら愛だと言えるのだろう?
相手が身体だけを求めているのか、愛を伝える手段の一つだと感じるかは受け取り手次第ではあるが人となりがものを言う気もする。
相手が誠実で一途であれば、それは愛と信じても良いのではないだろうか?
それでも恋人が兄弟というのは難しい関係だなと和宏は思った。
幼い時から知っているだけに先入観もある。そしてこの関係には婚姻というゴールはない。血縁という意味で切ることはできなくても、他の相手に奪われてしまえば終わりだ。
いつの間にか後ろを慣らされ、両股を大きく広げられていた和宏は恥ずかしくなって目を閉じる。
「何度しても兄さんは恥ずかしがるんだね」
「普通に恥ずかしいだろ……こんな」
「そういうトコ好きだよ」
羞恥に頬を染める和宏に柔らかい笑みを浮かべる彼。
和宏は自分でも見ることのできない恥ずかしい部分を彼の指が広げるのを感じていた。そして、そこにあてがわれる彼自身。
「まあ、恥ずかしがったって
毎回恥ずかしいとは思う。しかし止めて欲しいとは思わない。
それに、毎日したいと望んだのは他でもない自分なのに。
「止めろなんて言わない」
上気し潤んだ瞳を向ければ、
「そう?」
と笑う彼。
「あッ……んんッ」
急に腰を進められて思わず仰け反る。
その和宏の胸を手のひらで腹のあたりから撫で上げる優人。
肌を撫でられるのは好きだ。しかし彼の指先が胸の突起に触れると余裕ではいられなくなった。
「もっと感じていいよ」
彼は和宏の背中を支えながらその胸の突起に舌を這わす。
その間も腰を進めては引く。快感にどうにかなってしまいそうな和宏はシーツを強く掴み何とか意識を繋ぐ。
時には気が触れるほど互いを求め合う。それが人間だ。
その行為に愛があると願いながら。
言葉だけでは得られない何かを。
心を繋ぐように互いを求め、その先になにを見るのだろう。
本来は子孫繫栄のこの行為に意味を見出そうとするのはきっと人間だけ。しかし全ての人がそうとは限らない。だからこそ人は迷い、不安になるのだろうと思う。
少なくとも自分は、その心も身体も自分のものにしたいからこの手を伸ばす。繋がりを求める。たとえ間違っていたとしても。
「んん……ッ」
何度も深く穿たれ、甘い声を漏らす和宏。
ふと瞳を彼に向ければ小さな笑みを浮かべ、じっとこちらを見ていた。
「優人?」
”どうしたんだ”と言うようにその名を呼べば、優しい口づけをくれる。
「どうしたら、兄さんが不安にならないのかなと思って」
唇が離れた後、その唇から零れ落ちた言葉。
不安になるのは和宏の問題なのだ。そんなものは捨て置けばいい。
と、言ったところで彼は放って置くことなんてしないだろう。
「俺が欲情するのは兄さんにだけなんだよ?」
不意に耳元で囁くように言われ、ドキリとした。
「だから責任とってね」
「あ……待って」
二人の間にある欲情の塊を彼は握り込む。
「だから、待たないってば。先っちょこんなにぬるぬるにして、触られたくてたまらないんでしょ?」
「はあ……ッ」
後ろを突かれながら前を扱かれ、快感に支配された和宏は何も考えられなくなった。
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