部外者(4)
文字数 524文字
「紹介して」
悟に言って男性たちにも挨拶しに行った。
「はじめまして。お噂はかねがね・・・」
男性達は女性陣ほど感じ悪くはなかった。何人かに結婚おめでとうと言われた。悟は周囲全部を偽っていたのではないらしい。
「お、気がきくねぇ」
雨宮が何かクーラーバッグから食べ物を出すと矢部さんや他の奥さんやら従業員の女性やらが持ってきた何かを並べ始めた。
「何か手伝いますか?」
私も一応聞いてみた。
「ううん。大丈夫。男の人たちがやってくれるから」
入り込む隙もなく結局悟の脇で大人しくしていた。が、悟が何か食材を運んだり焼いたりし始めると待っていたようにスっと雨宮が悟の隣に来た。
悟が何か言う前に必要な道具を渡したり、慣れた助手のような動作で脇に控えた。
完全に妻の私の入り込む隙は無かった。
悟が集中している時はアイコンタクトで会話し、途中で飲み物を渡したり、食べ物を口に入れて食べさせたり。
時折お互いに顔を見合わせ微笑み合う2人。営業マンとアシスタントの関係を完全に越えている・・・
悟はどうしてここに私を連れて来たんだろう。私には仕事だと言って1人で来れば良かったのに、こんな惨めな気持ちにさせるなら。どうして私に2人の親密さを見せつけるんだろう・・・
悟に言って男性たちにも挨拶しに行った。
「はじめまして。お噂はかねがね・・・」
男性達は女性陣ほど感じ悪くはなかった。何人かに結婚おめでとうと言われた。悟は周囲全部を偽っていたのではないらしい。
「お、気がきくねぇ」
雨宮が何かクーラーバッグから食べ物を出すと矢部さんや他の奥さんやら従業員の女性やらが持ってきた何かを並べ始めた。
「何か手伝いますか?」
私も一応聞いてみた。
「ううん。大丈夫。男の人たちがやってくれるから」
入り込む隙もなく結局悟の脇で大人しくしていた。が、悟が何か食材を運んだり焼いたりし始めると待っていたようにスっと雨宮が悟の隣に来た。
悟が何か言う前に必要な道具を渡したり、慣れた助手のような動作で脇に控えた。
完全に妻の私の入り込む隙は無かった。
悟が集中している時はアイコンタクトで会話し、途中で飲み物を渡したり、食べ物を口に入れて食べさせたり。
時折お互いに顔を見合わせ微笑み合う2人。営業マンとアシスタントの関係を完全に越えている・・・
悟はどうしてここに私を連れて来たんだろう。私には仕事だと言って1人で来れば良かったのに、こんな惨めな気持ちにさせるなら。どうして私に2人の親密さを見せつけるんだろう・・・