結婚するの?(2)
文字数 462文字
店を出て自転車で家まで戻った。そのまま武田くんと別れようとしたが彼はしばらく帰ろうとしなかった。
「まだ大丈夫でしょ?時間」
「うん」
「少し歩こう」
住宅街の複雑に入り組んだ道をあてもなく歩いていた。
武田くんから散歩しようと言い出したのに何も話そうとしない。私はなんとなく携帯をチェックした。悟からは案の定連絡は入ってなかった。
「連絡無い?」
「うん」
武田くんが足を止め、思い詰めたような顔で私をじっと見た。
「結婚するの?」
武田くんの顔をじっと見返した。視線の強さに耐えられず下を向く。
「わからない」
小さな声で答えた。
「結婚したら会えなくなる?こんなふうに」
「わからない」
武田くんはそれ以上何も話さなかった。ぐるぐる、ぐるぐると同じような道を行ったり来たりしながら黙って歩いていた。
家の前まで戻ってもまだ悟の車はなかった。
「大丈夫?」
武田くんが聞いた。
「何が?」
「泣いたりしない?」
「大丈夫だよ」
武田くんの方が泣きそうに見えた。
「明日ね」
「うん。バイバイ」
武田くんが自転車に乗って去るのを待ってから家に入った。
「まだ大丈夫でしょ?時間」
「うん」
「少し歩こう」
住宅街の複雑に入り組んだ道をあてもなく歩いていた。
武田くんから散歩しようと言い出したのに何も話そうとしない。私はなんとなく携帯をチェックした。悟からは案の定連絡は入ってなかった。
「連絡無い?」
「うん」
武田くんが足を止め、思い詰めたような顔で私をじっと見た。
「結婚するの?」
武田くんの顔をじっと見返した。視線の強さに耐えられず下を向く。
「わからない」
小さな声で答えた。
「結婚したら会えなくなる?こんなふうに」
「わからない」
武田くんはそれ以上何も話さなかった。ぐるぐる、ぐるぐると同じような道を行ったり来たりしながら黙って歩いていた。
家の前まで戻ってもまだ悟の車はなかった。
「大丈夫?」
武田くんが聞いた。
「何が?」
「泣いたりしない?」
「大丈夫だよ」
武田くんの方が泣きそうに見えた。
「明日ね」
「うん。バイバイ」
武田くんが自転車に乗って去るのを待ってから家に入った。