批難されること?(1)

文字数 345文字

 事務所に戻って仕事の続きをした。白紙のシフト表を各売場分、出力して売場ごとのラックに配布した。

「シフトかぁ。めんどくさいなぁ。仕方ない。やるか。」

 鈴木さんが事務所に入って来て言った。

「来週中にお願いします。」

 普段となんら変わらない業務上の会話。それでも見る人の見方によっては親しげに見えるのかもしれない。

 事務所の窓口の方に向き直ると外に正美がいた。

「相変わらず仲いいね。」

 と正美は言った。さっきのことがあったので内心は気まずかったが何事もなかったように接した。

「今日一緒に帰れない?」

 それを言いにきたのだろう。きっとさっきの話にちがいない。あまり話したくない気分だったけれど断れない。

「いいよ。ロッカーか外にいる。」

「じゃあ後でね。」

 正美はそれだけ言うと階段を上がっていった。
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