親の反対(4)

文字数 317文字

 その一件以来、ただでも逆風だった悟との交際が絶対に許されない事になってしまった。

 外出の度に悟と会うのかと聞かれ大喧嘩になった。それを悟に聞かれて話すと何故か私がなじられた。

「なんでもっとうまくやれないんだよ、刺激するなよ」

「刺激も何も悟と会うってだけで喧嘩になるんだから仕方なくない?」

「だからなんで喧嘩になるんだよ」

「会うってだけで前の晩から朝おきてからずっとネチネチ、ガミガミ言われるんだから」

「相手にしなきゃいいことだろ?」

「そんなこと無理。ずっと言ってきて無視してたらどんどんエスカレートしてきて酷くなる」

 悟自身はあれ以来、謝罪も歩み寄りも全くしないくせに、この状況を招いているのは全て私の動きが悪いせいだと私を責めた。
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