シュガーとスパイス (1)
文字数 970文字
アリアたちの高校はインターナショナルならぬインターレイシャル(多種族混合)スクールなのだが、制服があり、「ヒューマノイド型ボディに整えて通学すること」という校則もあるので、ふだんの授業中はどの生徒が
まあ、しばらく見ていればわかるのだけどね。
ちなみにここには
うわさによると、そこでは朝も昼も別れぎわも「ごきげんよう」というあいさつが交わされているのだそうだ。
それはさておき。
学園祭のあいだは無礼講だ。私服OK。このときばかりは
だから、波多野アリアはちょっぴり不満気なのである。
水系の生徒たちからの「下半身に金粉かスパンコールを付けてもだめですか」という嘆願書は、毎年提出されては却下されている。多文化尊重をかかげているんじゃなかったんですかと抗議しても、郷に入っては郷に従えと諭されてしまうのだ。
水系の子には美形が多いこともあって、学外からの来訪者にはあまりに刺激が強すぎる。教員サイドだって頭を抱えているのだ。学年主任に水族の教諭が就いた年には、許可するしないで前夜祭ぎりぎりまで激論が続く。
今年もスパンコールは却下で、しかもアリアたちのクラスは喫茶店をやることになって、アリアはメイド服を着せられて、借りものだから胸まわりがとってもきつい。
寄せて上げるって何の意味があるの、と、あらゆる意味で天然なアリアは思う。
でも手ブラじゃお盆が持てないでしょとクラスメートに言われ、納得したりしている。
この回ではもっとすごく大変な話をしなくちゃならないのに、アリアの爆乳のせいでなかなか先へ進めない作者なんである。