○九九七年、五月一一日(一五年前) 5

文字数 159文字

 元子は勢いよく玄関の扉を開いた。
 目の前が真っ暗になって何かにぶつかった。黒い影が動いたかと思うと、六つの光が見えた。それが月明かりに反射する眼球だと気がつくのに時間は掛からなかった。
 元子は危険を感じて逃げ出そうとした。しかし影にその腕を捕まれた。
――しまった。
 元子は自分の軽率さを呪った。
 
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