オレのつぶやき10
文字数 418文字
美雪は救急車に乗せられた。死亡していると救急隊員が言っても、元子は早く車に乗せろと言って聞かなかった。救急車には元子一人が乗った。星次はその場に残った。恐らく警察に事情を説明するためだろう。星壱はその場に残された。事件性があることは明らかなので救急隊員は星壱が死亡していることを確認すると、現場の保存の為にそのままにした。元子が何も言わなければ美雪もそのままにされていただろう。
深夜にも関わらず、野次馬はすでに警察よりも早く集まっていた。
その後警察が来て現場検証をして、現場はすぐに元通りになった。ここで人が二人死んだことなどなかったかのように。
警察はオレに目を付けて、映像の提供を梅婆さんに依頼していたが、起きたばかりの婆さんは事情を何も把握しておらず、警察を困らせていた。
確かにオレは刺される瞬間を見ていた。美雪が庇うのも見えていた。でもそれだけだった。やはりオレには見ること以外、何の力もなかった。
深夜にも関わらず、野次馬はすでに警察よりも早く集まっていた。
その後警察が来て現場検証をして、現場はすぐに元通りになった。ここで人が二人死んだことなどなかったかのように。
警察はオレに目を付けて、映像の提供を梅婆さんに依頼していたが、起きたばかりの婆さんは事情を何も把握しておらず、警察を困らせていた。
確かにオレは刺される瞬間を見ていた。美雪が庇うのも見えていた。でもそれだけだった。やはりオレには見ること以外、何の力もなかった。