第1話
文字数 486文字
「お帰りなさい、先生」
探偵は察した、まあ助手も年頃だし彼氏ができてもおかしくないか。
助手がタオルを渡してきたので紙袋と交換した時、助手が
「先生に依頼人が…」
「嫌だ!」
即答だった
「せっ先生?」
「嫌だ!今日仕事したくない、帰って熱いシャワー浴びて温かいお茶飲んでパンをかぶりつきながら寝たい!」
助手は探偵を部屋の隅に追い込んで言った
「2週間ぶりの依頼です、そろそろ働いて下さい」
「それより袋を見ろ、カンテラ通りの新しいベーカリーのだ、パンの中に厚切りベーコンと半熟卵だぞ、絶対うまいに決まっている」
「あぁぁ…」
助手の顔に笑みがこぼれたがつかの間
「おい、話し逸らすな」
ドラゴンの
「仕事…しろ」
「…」
「返事」
「…はい」
「それで…ご依頼の内容は」
助手がパンをかぶり付きながら聞いた
青年は震えながら言った
「はい…お願いあって参りました。お力をお貸しください。」
「ある人を…彼女を助け出して下さい」