第4話
文字数 703文字
「掘り出された時は無色透明なんだか手にした人間の
感情を吸い込む
」「感情を…吸い込む?」
「言葉のままさ、手にした人間の感情を吸い込むむんだ。吸い込んだ感情の種類によって色が変化する。嬉しい気持ちなら黄色、色恋ならピンクって感じだ。」
「じゃあ青色は…」
「哀しみだな、だがあれは青意外にも見えなかったか?赤とか紫とかな」
(確か見た気がする)
「あれは怒りと憎しみだ。あの大きさであそこまでの濃い色はどれだけの手を渡ったか、恐らく数百年、だが肝心なのは触れた人間に影響を与えることだ」
呪いだ
幾人の人間の怨み辛みが溜め込んだ呪いの塊だ
触れるだけでそいつは呪われる
怒りと憎しみに囚われる
「あれはもう呪いが漏れ出ている。あの輝きを見ただけで囚われる、俺が止めなきゃ今頃は…」
「そんな危ない物が何でこんな所に?」
「行き場がない物だったり逆に欲しがる奴に売ったりしたりと色々ある、ここはそういう場所さ」
「どうだ、楽しかったか?」
突然の質問で少し驚いた。
既に闇市の外に出ていていた。
「少しは勉強になったろ」先生が得体の知れない串に刺さった物を食べていた。
「ここには色々な事情が集まる。捨てられたり、拾われたり、さっきみたいに曰く付きだったりと、だから闇市回りは面白い」
先生は笑顔で答えた。
「先生、さっきから思ってたのですが何を食べているのですか?」
「これか?蛤の串焼き」
「酷いです、私も食べたい!」
「自分で買いな、これも勉強だ」
闇市、色々な事情が集まる場所か…確かに面白いかも
今日は本当に…楽しかった
第13章
闇市探索
終