第3話
文字数 743文字
とりあえず目を覚ます。もう十二回目だ、仕掛けは分かった。
あの木像を見ると死ぬ
他に情報が欲しい。箱に何かなかったか。
箱は部屋の中央のテーブルに置かれている。
ゆっくりと…目を閉じる…手足の感覚を頼りにテーブルまで進む。
(もう少しか)足を伸ばす。
テーブルの角に膝をぶつけた。
「いった!」しまった
目があった、身体の態勢が崩れる、背中から床に倒れる際、テーブルに頭をぶつけた。
目を覚ました。また自分の机に戻っていた。
今度は目をつぶり床を這う様に進んだ。
今度は成功した、目を開けてテーブルに置かれた箱を調べた。
包み紙…ただの油紙だ。箱…木目からして新品、まだ切り出した木材の香りがする。中は…緩衝材で藁が敷かれている、藁を退かす。
あいつめ…
手紙が入っていた。早速手紙を開いた。
拝啓 お元気ですか、私は粉骨砕身で仕事に取り組んでいます。
先日、叔父さんに大変失礼な無礼を働き申し訳ございません。
急なスカウトで驚かれてしまいましたよね、叔父さんにも色々と事情がおわりなのに大変申し訳ございませんでした。
そして本来は土産物を持参するのが当たり前でしたのに渡さず重ね重ねお詫び申し上げます。
今回は先日の土産物とお詫びの代わりに細やかながら粗品をお届けさせていただきました。
西部の少数部族の遺跡から見つかった生け贄の儀式に使われていた木像だそうです。
記述には何百人の生き血を吸っている物だそうです。
叔父さんは特に気に入っていただける物と自負しております。存分にお楽しみ下さい。
親愛なる甥っ子より
P.S
叔父さんなら直ぐに解けますよね
あの野郎…この前誘いを断った腹いせか