偶像崇拝

文字数 7,339文字

 四人が猫を追いかけていると、植物だらけの建物にたどりついた。

 猫はその中に入っていく。

「なんだ? これは?」

 カンタロウが立ち止まると、建物を見上げる。

 マリアも建物を見渡し、

「教会、ですかね?」

 緑の植物が絡まった、神の像が入り口に置かれてある。

 トレーサリーの窓に、アーチ型の入り口と、かなり立派な教会だ。

 建物自体は小さいが、細部にこだわりがある。

 カンタロウは仲間たちに振り向き、

「どうする? 入るか?」

「入ったほうがいいんじゃないかい? 後ろから、すごい数の雄叫びが聞こえるし」

 ツバメが、後ろをむきながら答えた。

 後方からゴーストエコーズ達の叫び声が、森に響いてくる。

 ここに来るのも、時間の問題だった。

「うん。入ってみよう」

 アゲハもツバメの意見に、賛成だった。

 いつまでもここで立ち往生はしていられない。

「よし」

 カンタロウが先に、教会の中に入った。


 教会の中は、ひんやりとした空気に包まれている。

 窓には植物がひっつき、空を隠していた。

 薄暗い内部の奥にある祭壇が、丸い光で照らされている。

 どうやら天井に穴が開き、そこから光が差し込んでいるようだ。

 床には、赤や黄色、青や紫といった花が、静かに咲いている。

「あまり研究所と変わらないね」

 アゲハが教会の内部を、見回している。

 壊れた椅子や折れた蝋燭などが、転がっていた。

「ああ。それにしても不可解だな。どうして、こんなに植物が育っているんだ?」

 カンタロウが天井に張り付いている、植物を見上げた。

「クロワの仕業……なんですかね?」

「どうなんだろうね。あの映像からすると、クロワがやった風には、見えなかったけどね」

「あっ」

 ツバメと話していたマリアが、何かを見つけた。

 振り子のように、風にユラユラ揺れている。

 時折聞こえるキシキシという音が、耳にようやく認識された。

 マリアは両手で口を覆った。

「おいおい、あれ、死体じゃないか?」

 ツバメもそれに気づいた。

 植物の蔓で、吊るされた死体だった。

 天井近くの壁に、縛り付けられている。

 一体だけじゃない。



「ほんとだ。みんな植物に吊るされてる」



 アゲハが並べられた死体に、目を見張った。

 死体はすでに白骨化して、肉や内蔵はなくなっている。

 骨の位置や間接が微妙にズレているが、それでも人間の形は保たれていた。

 植物が、人間の標本を作っているようだった。

 手を突きだされた骸骨は、叫んでいるようにも見える。

「あの服、信者か?」

 カンタロウは、吊された骸骨が着ている、服に注目した。

 マリアの服と同じ、エリニスのシンボルが刺繍されている。

 マリアは祭壇に目をむけた。

 女神の像が建てられていた。

 さらにその上には、一人の骸骨が植物によって吊るされている。

 白骨化していて表情はわからないが、その服装には見覚えがあった。

「あれは……クロワ様」

 マリアが両手で口を押さえた。

 天井の光が、ちょうどクロワを屋根の影で隠していた。

 クロワは両腕をダラリと下にむけ、足首の間接が下に伸び、頭の骨が地面を見つめている。

 首吊り処刑された、罪人の姿に見えた。

「えっ? そうなの?」

 アゲハがツバメに確認してみる。

「ああ、間違いないね。まさか、死んでいるとは思わなかったよ」

 ツバメはゴクリと唾を飲み込んだ。

「それなら……誰がこんな森をつくったんだ?」

 カンタロウの疑問に、誰も答えられなかった。

 この森をつくったのは、クロワではない。

 他の信者達やクロワの部下も、この様子だと誰一人生き残っていない。

 シオンも死んでいる。


 それなら、一体この森をつくったのは誰なのか?


 四人が暗澹たる気持ちになっていると、マリアが翼のはえた猫に気づいた。

「ニャー」

 猫は光の下のお花畑に、ちょこんとお座りをしていた。

 赤い瞳が、不思議な光を見せている。

「猫ちゃんがあんな所に」

 マリアは、教会の奥へと歩もうとした。

「待て、マリア」

 カンタロウが止めた。

 マリアが振り向き、

「えっ?」

「何かいる」

 カンタロウが、刀の柄を手に取った。

 奥から、黒い影が動いている。

 ゆっくりと、猫に近づいていた。

「誰だ?」

 カンタロウが声を上げると、光の元に、小さな女の子があらわれた。

 白い髪に、汚れた白いワンピースを着ている。

 足は素足だ。

 長く伸びた前髪が邪魔で、その表情は見えない。

 マリアの顔つきが変わった。


「シオン! シオンなのね! よかった。お姉ちゃんよ。シオ……ン?」


 全身を光にあらわせたシオンに、マリアは絶句した。

 背中に白い骨がくっついているのだ。

 それは魚の骨、鳥の骨、蛇のようなは虫類の骨と、いろいろな骨が背中に融合している。

 その姿は、光に照らされ、白い翼をはやした女神のように、一瞬だけ見えた。

「なんだい? あれは?」

 ツバメが息を飲み込んだ。

 シオンはとてつもなく、異様な姿をしていた。

「あれ……もしかして、合成獣化ってやつじゃ」

 アゲハが後ろに、一歩下がった。

「シオン……」

 マリアは目を見開いたまま、立ち尽くしている。

 シオンは四人を、前髪の奥から見上げた。

 両目は、マリアのような茶色の瞳ではなく、血のような赤。

 瞳孔が急速に収縮する。


「敵、敵、お姉ちゃんの敵! 嫌い!」


 シオンは口を大きく開け、何かを叫んだ。

「これは、ハウリング・コール!」

 シオンが神獣を召喚していることに、カンタロウが気づいた。教会内が軽く振動する。

「あの赤い両目。まさか、ゴーストエコーズ化しちゃってるのかい!」

「そんな……」

 ツバメが両手に剣をかまえ、マリアが唖然としていると、天井から何かが落ちてきた。


「グワアァァァ!」


 それは大きく雄叫びを上げると、四人を睨む。

 体は、花や葉っぱ、茎などからできており、口は大きく、植物の棘が見える。

 両目は黒く窪んでいた。

 大きさは大型犬よりも、一回りでかい。

 何体も天井から降ってくる。

「なんだ! コイツ等は!」

 カンタロウが刀を抜き、構える。

「神獣だよ! 植物型の! しかも結界の中で動けるってことは、集積吸収型神獣だ!」

「そんなことできるってことは、外にいるゴーストエコーズ達を操ってるのも、あの子の仕業だね!」

 アゲハとツバメが、背中を合わせた。

 神獣達が襲いかかってくる。

 その中の一体が、呆然としているマリアにむかって走っていた。

「くっ!」

 カンタロウはマリアを守るため、神獣にむかって刀を横に振るう。

 その刀を、神獣は口の牙で押さえつけた。

 カンタロウはその場に踏ん張る。

「マリア!」

 カンタロウは名前を呼ぶが、マリアの意識は虚空を眺めていた。

「嘘……嘘よね? シオン?」

 マリアは現実を受け入れられず、今にも泣きそうな表情をしている。

 植物の蔓が、床を這い、マリアを囲みだした。

 ――蔓が、マリアに!

 カンタロウはマリアを助けに行こうとするが、植物型神獣の口から、刀が離れない。金属がきしむ。

「マリア!」

 カンタロウは赤眼化すると、神獣の腹に蹴りを入れ、口の奥に刀を突き刺した。

 神獣は後頭部を貫かれ、そのまま枯れ草となり散っていく。

 神獣を倒し、後ろを振りむくと、すでに蔓はマリアに襲いかかっていた。

 マリアは下をむいたまま、微動だにしない。


「ははっ! どうやらクロワの奴、失敗したようだね! やっぱり女神なんて作れなかったってわけだ!」


 ツバメが大笑いした。

 戦闘となり、興奮しているのもあるが、それにしてはタイミングが悪い。

「何を言ってるの! ツバメ?」

 アゲハがツバメの変化に驚き、声を上げた。

「どうするマリア! あの子を殺るかい?」

 刹那、マリアを囲んでいた蔓が、黒く焼け焦げ燃え尽きた。

 辺りに、草の燃える臭いが立ち込める。

 一分もかからない出来事だった。



「――仕方ありません。シオンを、殺しましょう」



 マリアが赤眼化し、片手に槍を持ち立っていた。ヴヴの神文字が、薄っらと妖し気に光る。

「なっ?」

 マリアを助けに行こうとした、カンタロウの足が止まった。

「マリア?」

 アゲハも、マリアの異様な様子に気づいた。

「シオン、あなたには失望しました。死んでいるならともかく、まさか神の敵になっているとは」

 植物型神獣が数体、雄叫びを上げると、マリアに襲いかかった。その瞬間、光の閃光が走る。


「うっ?」

「何っ?」


 カンタロウとアゲハが、すさまじい風圧に腕で顔を防御する。

 神獣達は何が起こったのかわからないまま、焼け焦げその場に倒れた。

 プスプスと、白い煙が上がっている。

 肉が焼けた臭いが漂ってきた。

 ――すごい。マリアって、あんなに強かったの?

 アゲハは驚愕していた。

 マリアの具体的な神の魔法はわからない。

 その力は軽く自分達を凌駕しているように思える。

「本来なら私の手で殺すのですが、どのみちその姿だと長くはないでしょう。この森で孤独に生き、そして朽ち果てなさい。あなたは――死んだことにしておきます」

 マリアはシオンにむかって、そう言い放つ。

 シオンは何も言わず、ただ赤い瞳で、姉を睨んでいる。

 翼のはえた猫が、裁判官のように祭壇の上で、様子を見つめていた。

「さっ、カンタロウ様、アゲハさん。もうここには用はありません。森をでましょ」

 マリアはアゲハとカンタロウにむかって、ニコリと笑った。それは普段見せる、普通の笑顔だった。

「マリア……どういうことなんだ?」

 カンタロウは気持ちが現状についていけず、マリアに問う。

「お話していませんでしたね。状況が状況です。簡単に教えましょう。シオンは――女神になる予定だったのです」

 マリアが恍惚とした表情で、両手を広げる。

 ツバメがその隣に、降り立った。

「単純に言うと、【偶像崇拝】ってやつさね。クロワはシオンを使って、世界中から信者を集める目的で、女神を作りだそうとした。どんな方法でそれを行うかは、私達はまったく聞かされていなかったけどね。まさか獣と人間を合成させるとは予想外だったよ」

「そんな……実の妹だぞ? それを許したのか? マリア?」

 ツバメの言うことが本当なら、妹をクロワに売ったことになる。

 カンタロウは何も知らないマリアにつけ込んで、クロワが暗躍していたと思っていた。

 しかし、シオンがどうなるかを、マリアは知っていた。

「ええ。私は大賛成でした。シオンも望んでいました」

「まだ、物事の分別もわからない子供じゃないか」

「確かにそうかもしれません。だけど、シオンは幸せなはずです。だって――女神になれるのですよ?」

 カンタロウが見る、マリアの表情に、後悔や自責の念といった感情が感じられない。

 本当に、正しいと思ってやっているのだ。

 それが彼女の正義。

「女神に……なれるからって……」

 カンタロウの表情が、暗く沈んだ。

 すべてわかったからだ。

 マリアとツバメの目的は、クロワを捕らえ、シオンを助けることではない。

 女神となったシオンを、ビルヘンへ連れて行くことが本来の目的だったのだ。

 だから信者の死を、妹が女神になれなかったことを、悲しみはした。

 しかし、愛する者ではなく、崇拝すべき銅像がなくなった所で、深い悲しみは訪れない。


 また【神様】を作ればよいのだから。


「まあ言いたいことは、いろいろあるだろうけどさ。今は逃げることを優先しな。さっ、行くよ。こんな奴と戦うより、外にいるゴーストエコーズの方がまだマシさね!」

 ツバメが外にでるべく、カンタロウとアゲハを先導しようとしている。

 カンタロウは動かず、

「……俺は、行かない」

「……えっ?」

「俺は行かない。あの子を――助ける」

「カンタロウ様?」

 カンタロウの言葉に、マリアは困惑した。

「何言ってんだい! アレはどう見てもゴーストエコーズ化してるだろ? もう手遅れさね」

「手遅れかどうか、まだわからない。まだ助けられるチャンスがあるかもしれない。だから、俺は行かない!」

 ツバメに大声で言い返すカンタロウ。ツバメの息がつまった。

「……何を、言ってるのですか? アレは化け物ですよ? もう救いようがありません」

 マリアの様子がおかしい。

 さっきまで強気だったのが、声が弱々しくなっている。泣きそうな声色だ。

 マリアはもう一度顔を上げ、

「さあ、私達と行きましょ?」

「……駄目だ。俺は行かない」

 カンタロウは首を縦に振らなかった。その態度に、マリアは顔をうつむかせる。

 ツバメがついに、カンタロウの態度にカチンときて、

「何甘ったれたこと言ってんだい! お前もハンターなら、生きることと、お金を大事にしな! そんな甘ちゃんじゃ、守れるものも守れないよ!」

 カンタロウは黙り込んだ。

 ツバメの言うことは正論だ。しかし、妥協することができなかった。

 マリアがカンタロウの前に立つ。その表情はとても優しい。


「カンタロウ様。私と一緒に来てくれませんか? 私はあなたのこと――好きです。ずっと前から好きです。これからもお慕いします。だから……」

「すまない……マリア。俺は、残る」


 マリアの告白を遮って、やはりカンタロウは残ることを選択した。

 マリアの瞳から、透明な涙が流れた。それはとめどなく、頬を伝っていく。体が、小さく震え、

「――どうしてですか? あなたは私のこと、嫌いだったんですか? それなら、どうして私のこと、拒絶しなかったんですか? 私はずっと、あなたに好意を持たれていると思っていました。どうして今更、そんなひどいこと、言うんですか? 今まで優しくしてくれたのは、嘘だったんですか? 私は、私は……」

「マリア!」

 アゲハが大きな声で、名前を呼んだ。

 マリアはビクリと震え、告白をやめる。

「もう行きなよ。カンタロウ君に、振られたんだからさ。マザコンだから、仕方ないじゃん」

「…………」

 アゲハは、マリアの方を振りむかなかった。

 マリアは何も、答えなかった。

「マリア。俺は、母さんしか愛していない。だから、行けない」

「……カンタロウ様」



「今までありがとな。母さんの次に――料理はうまかった」



 カンタロウはマリアに後ろをむいた。

 マリア達と一緒に行かない決意だった。

 今まで戦ってきた仲間と、自分を愛してくれる者との、別れだった。

 マリアは、小さく笑い、

「……ふふっ、あなたなら、きっと――そう言うでしょうね」

 笑っているが、マリアの涙は止まらなかった。

 ふっと、意識が遠のく。

 ツバメがマリアに何かしたようだ。

 ツバメは相方を背負うと、カンタロウとアゲハに背中をむけ、


「ほんと、馬鹿な奴等だよ。まっ、生きてたら、また会おうじゃないか。じゃ、あたし等は行くよ――短い間だったけど、楽しかったよ」


 ツバメはそれだけ言うと、マリアをせおって、さっさとその場から逃げだした。

 二人の姿が、どんどん見えなくなる。

 教会に張り付いていた植物が、でていった入り口を、重なり合って閉じていった。

「……マリア、ツバメ」

 カンタロウは二人の後ろ姿を、ずっと眺めていた。

 それはすぐに植物に閉じられ、見えなくなった。

 もうマリアとツバメは、二度と自分達の元に帰ってこない予感がした。

「終わった? それなら早く、こっちを手伝ってほしいんだけど!」

 神獣や植物と戦い続けているアゲハが、カンタロウにむかって叫ぶ。

 だが、カンタロウは、動揺が激しく、まだ呆然とし、

「……どうしてだ。たった一人の身内じゃないか? どうしてあんなに、あっさり見捨てられるんだ?」

「そんなの、マリアの気持ちは誰にもわからないよ。そんなことより集中集中! ほらっ、敵に囲まれるぞ! あの子を助けるんだろ!」

 アゲハに言われ、ようやくカンタロウは顔を上げた。

 今はシオンを助けることが先決だ。

 自分のために体力を使っているアゲハを手伝い、この状況を打ち破る。

 カンタロウは意欲を取り戻し、

「よしっ、絶対に助けてやる」

「その意気だよ。カンタロウ……君……」

「アゲハ?」

 突然、アゲハが床に倒れた。

 カンタロウはアゲハの元にかけ寄り、体を揺すり、

「アゲハ? アゲハ、どうした! うっ……」

 いきなり、現実が歪んだ。

 視界が暗くなっていく。

 呼吸が苦しい。全身がけいれんし始める。

 ――なんだ。意識が……保てない。

 カンタロウが天井を見上げると、植物型神獣が、口を大きく開け、何かを吸い込んでいる。

 ――植物が何かを吸ってる……まさか、酸素か? これは、酸素欠乏症か?

 酸素欠乏症とは、人体の酸素濃度が十八パーセント以下になったときに起こる、いわば酸素不足の状態だ。

 空気中の酸素は二十一パーセントであり、あとはさまざまな気体が混在している。

 人は酸素なしで生きられないため、酸素不足だと、即脳が反応する。

 カンタロウは体を起こしていられず、その場に倒れ、

「くっ……」

 シオンがゆっくりと、カンタロウ達に近づいてくる。

 自分の人差し指に植物を絡ませると、それは大きな棘となった。

 まずはアゲハに、パンドラック・ミクスを行うようだ。

 自分の細胞を、投入するつもりなのだ。

「やめろ……殺すな……」

 カンタロウは床を必死で這うと、アゲハの体に触れる。

「頼む……アゲハを殺すな……」

 カンタロウは、アゲハをパンドラック・ミクスから守るために、自分の体をかぶせた。

「頼む……殺さないでくれ……俺が代わりに……」

 額を床につけ、シオンに懇願する。

 シオンは、もう目の前にいた。白い素足が見える。



「頼……む」



 カンタロウの意識が、遠くなっていった。

 シオンは、しばらくカンタロウを見下ろしていた。

 その体の下には、金髪の少女がいる。

 腰を下ろし、膝を抱えて座る。

 背中についた骨が、床にこすれて小さく唸った。

 翼のはえた猫が、カンタロウの所にきて一声鳴く。

 シオンは恐る恐る手をだすと、少年の黒髪に触った。

 整った素顔が見える。

 なぜか心が踊りだす。

 次に、鼻を動かし、少年を嗅いでみる。

 とても良い匂いがしてきた。


「綺麗な形のお兄たん。いい匂いもする。――あなたに免じて、生かしてあげる」


 シオンの白い髪が、カンタロウの頬をなでる。

 赤く、小さな唇が、その頬に触れた。


 シオンはカンタロウに、キスをしていた。
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