第5話 えっ?いまなんて?
文字数 1,462文字
機嫌を伺うように見上げる私に構いなく、楽しそうに笑うタチ。
この人の自信はいったいどこから溢れてくるのだろう?
豊かな源泉をお持ちなのは十分わかったけど…。
つまらなそうに、私の言葉を聞き終わる前に鼻で笑った。せめて最後まで聞いてほしい。
つくづく価値観の合わない人間だ。
安っちい憐みの視線が私を逆なでするが、あまり声をあらげられない。
だって怖いもんこの人。
もちもちの甘いお菓子を食べるというね!美味しいもの食べて、タチの事なんて忘れるんだ!

眉を八の字に曲げ、寂しそうに物騒な特典をアピールしてくる…コロコロ変わる表情なことで。
この人本気で思ってるんだろうな…何事も経験!を否定するつもりはないけど…水攻めって…。
この人本気で思ってるんだろうな…何事も経験!を否定するつもりはないけど…水攻めって…。
やだやだ絶対一緒になんか行動しない。する理由がない。
何その字面だけで鳥肌の立つモノ…。
だめだ、説明が難しい…というか素直に「私が神様で、そんな支持飛ばしてませんもん!」
なんて言った日にはどうなるものか…この場でたたき切られそうだ。
なんて言った日にはどうなるものか…この場でたたき切られそうだ。
ぶるぶる!体がすくんで震えてしまう。
え?何?知らないうちにそんなモノ作られちゃってたの?
え?何?知らないうちにそんなモノ作られちゃってたの?
確かに、見渡すと夕焼け空もどこへやら、私の恐れを煽るように夜が迫っていた。
当然のように私の腰に腕を回すタチ。やってる行為は格好よさげだけれど、下心しか感じない。
当然のように私の腰に腕を回すタチ。やってる行為は格好よさげだけれど、下心しか感じない。
するりと巻き付く腕から逃れつつ決心する。
神殺しの剣…切られたらめちゃくちゃ痛そうだ。
死んでもいいけど痛いのだけは嫌だ。
まずは、明日の朝を無事で迎えられるのか…そんな心配がむねいっぱいに広がった。