キャラクター設定

文字数 3,427文字

ミツル・グロンダイル
 異世界から転生した魔獣狩りの天才であり、異例の魔術師として注目を浴びている。彼女の特徴的な黒髪はこの世界では珍しく、その美しい容貌と相まって目を引く存在である。しかし、プロポーションはまだ幼い少年のようであり、寸胴な体型に彼女自身も敏感である。

 自称二十一歳の彼女は、実際には前世での記憶を持つ女性だが、転生後の身体は十二歳程度の少女となっている。このギャップに彼女は時折揺れ動き、冷静な大人の一面と無邪気な子供っぽさが共存している。

 彼女が使う『深淵の黒鶴』という能力は、魔術の四大元素すべてに干渉できる強力な魔術であり、前世での異能をこの世界でも発揮している。この力は、限定された領域内で事象を操作し、詠唱や魔法陣を必要とせずに具現化させるもので、特異な存在となっている。この能力は世界の深い謎に結びついており、その真の力はまだ全貌が明かされていない。

 性格的には冷淡に見えながらも、実は直情的な一面を持ち、他者との関わりを避け、一人でいることを好む。しかし、その孤独を埋めるかのように、時折子供っぽい無邪気さが顔を覗かせる。過去の記憶と現在の状況の狭間で揺れ動く彼女は、複雑で一筋縄ではいかないキャラクターである。

 前世の名前は『柚羽 美鶴(ゆずは みつる)』で、前世の二十一歳の記憶が突然十一歳の身体に宿ったため、その間で微妙に揺れ動いている。一年が経過しても、冷静さと子供っぽさが同居する彼女は、今後の成長が楽しみである。


ヴィル・ブルフォード
 ミツルの前にふらりと現れた、中年の剣士で、ぼさぼさの頭と無精髭が特徴。彼は「黒髪のグロンダイル」の噂を聞きつけて訪れたが、その真意や目的は不明である。自らを「放浪のしがない剣士」と称する一方で、実際の剣技は一流であり、歴戦の強者である。

 彼は「雷光」と呼ばれ、対魔獣戦のエキスパートとして知られている。その戦闘スタイルは、雷光の名に恥じない人間離れした突進力と豪快な剣さばきに表れており、豊富な戦闘経験から魔獣に関する知識も豊富で、魔獣の種類ごとに異なる核である【魔石】の位置を把握している。彼の戦闘能力により、一瞬にして勝敗を決することができる。


ユベル・グロンダイル
 故人であるミツルの父親で、かつて大国リーディスの騎士団に所属し、二十年前の魔獣の大攻勢「西部戦線」で勇名を馳せた。しかし、命令違反を犯し左遷され、その後何らかの理由で国を追われ、懸賞金付きのお尋ね者となっていた。グロンダイルの名を伏せて山奥で妻と子と共に暮らしていたが、最強の剣士として「形」を持たない変幻自在の剣筋を駆使していた。ミツルは幼少時から父の姿に憧れており、その影響を色濃く受けている。



ミツルの母(メイレア・レナ・ディウム・フェルトゥーナ・オベルワルト)
 リーディス王家の正統な血筋を引く王族であり、その出自は高貴である。しかし、現在彼女は行方不明となっており、ミツルと父ユベルは彼女を探すために長い旅を続けていた。

 メイレアがなぜ王族の立場を離れ、ユベルと結ばれたのか、その経緯は依然として謎に包まれている。ミツルの名前についても、メイレアは「まだあなたがお腹の中にいる時に、そういう名前にしてって言った気がしたの」と語っており、深い意味があるようにもない。その発言からも分かるように、メイレアは脳天気で楽天的な性格の持ち主であり、ミツルにとっては母でありながらもどこか掴みどころのない存在であった。


白きマウザーグレイル
 ミツルが携える謎めいた剣であり、その意匠や大きさはロングソードに似ているが、刃がついていない点が特徴である。握りと鍔以外は純白であり、構成素材は一切不明であるにもかかわらず、見た目よりも驚くほど軽く、大型の魔獣に踏みつけられても傷一つつかないほどの頑強さを誇っている。

 この剣の中には、ミツルの前世における恋人「茉凜」が転写された形で存在している。その理由は作中の回想編の最後で明かされるが、現在のところは全貌が不明のままである。この剣は、ミツルの安全装置としての意味合いが強く、彼女の戦闘や精神的な安定に大きく関わっている。

 また、ミツルはこの剣の名「白きマウザーグレイル」について、親からその名を他人に明かさないよう厳命されている。この点も、剣の由来や目的に大きな謎を含んでいることを示唆しており、物語の重要な要素として描かれる。


加茂野 茉凜(かもの まりん)
 元は我々の世界に住んでいたミツルの相棒であり、最愛の人(?)だった。性格は天真爛漫でポジティブ、落ち込んでもすぐに立ち直るど根性の持ち主。ミツルに対して無条件の愛情を注ぎ、前世では異能の安全装置としての役割を果たしていた。精神的な支柱となり、解呪の最大の功労者でもあった。異世界に転生し、剣の中に存在する形になっても不平不満を言わず、ミツルとの旅を楽しんでいる。過去のトラウマから雷が苦手。


カイル・レドモンド
 第一話に登場するハンターであり、百九十センチ近い大柄な体格を誇る剣士である。その屈強な体格を活かして、大剣を自在に振るい、主に味方の防御に役立てている。彼はフルスケールの鎧を身にまとい、その重装備と相まって堅牢な守りを提供する、パーティーの要となる存在である。

 物語が進む中で、彼のパーティーが再び登場し、物語に再度関わる重要な展開が待ち受けている。


エリス・ケールス
 若い女性の弓兵であり、金髪をポニーテールに束ねた姿が特徴的である。彼女は弓の名手であるだけでなく、投げ槍の技術にも優れ、遠距離と中距離の戦闘において高い実力を発揮する。戦闘では冷静で的確な射撃を行い、パーティーにとって貴重な戦力である。

 エリスは非常に綺麗好きであり、遠征中も水浴びを欠かさない性格である。そのため、連泊の遠征では、彼女が水浴びできない状況になると機嫌を損ねてしまう。その結果、パーティーメンバーは常に水場を確保するために苦労する羽目になる。彼女のこの習慣は仲間内では既にお決まりの課題となっており、エリスのきれい好きさが時折コミカルな一面を引き出すこともある。


フィル・ラマディ
 若い魔術師であり、特に優れた風魔法の使い手として知られている。彼の魔法の精緻さと効果的な使い方は、風の力を自在に操る技術の高さを示している。慎重な性格であり、冷静に状況を見極める能力が、彼の魔法の使い方にも反映されている。


レルゲン・フォースト
 初老の回復師であり、酒好きな一面を持つ。彼は主に軽い傷の手当てや体力の回復を担当し、その医術の心得も深い。年齢を重ねた経験豊富な回復師であり、彼の手による治療は確かなものとされている。

 酒好きな性格が影響しているのか、時折場を和ませるために軽口を叩くこともあるが、その腕前は確かで、チームメンバーからの信頼も厚い。戦闘後や長旅の後に、彼の回復術とともに、彼の酒好きな一面が垣間見えることで、仲間たちにとって心強い存在である。

マティウス・ロックガル
 そこそこの魔術適性を持ち、雷のトラップを扱う罠職人。ただし、加茂野茉凜(真凜)は雷にトラウマがあるため、彼の罠が苦手である。

ベルデン・サイスト
 エレダンの街にあるハンターギルドのマスターであり、五十台の紳士的な風貌を持つ男性。ハンターギルドは数多くの荒くれ者たちが集まる場所であり、彼らを束ねるためには強い指導力が必要だが、ベルデンはその厳格な性格でギルドをしっかりと統率している。しかし、表面上の厳しさに反して、彼の言葉遣いや口ぶりは穏やかで、冷静な話し方をするのが特徴。

 その穏やかな口調にもかかわらず、ベルデンの言葉には不思議な迫力と強い説得力があり、ギルドのメンバーは彼の意見を尊重ししている。彼の経験豊富な判断力と、的確なアドバイスが、ハンターたちにとって頼れる指針となっている。


ゴードン・ハワネル
 エレダンに向かう隊商のリーダーであり、月に一度、リーディスから新鮮な食材を届ける重要な役割を担っている。


バルグ・キーン
 バーバリアン部族を離れて武者修行の旅に出ている若き戦士。戦いの鍛錬と共に、各地の文化や食事にも興味を持ち、特にリーディスの美食に夢中。中でもシーフードには目がなく、新鮮な魚介料理を楽しむために、リーディスの市場や食堂に足繁く通うほど。
 ミツルとは不思議と気が合い、戦士としての実力を認め合うだけでなく、シーフード料理を一緒に楽しむ場面もしばしば。

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

ミツル・グロンダイルのキャラクター設定

基本情報年齢: 12歳(外見年齢)


外見: この大陸では珍しい黒髪と薄緑の透き通った瞳。美しい容貌だが、体型は少し少年のようで、まな板の寸胴であることに敏感。自称年齢: 21歳(前世の記憶を持つため)


性格: 冷淡に見えながらも実は直情的で、一人でいることを好む。時折無邪気な一面を見せることがある。前世の記憶と現在の状況の狭間で揺れ動き、冷静な大人の一面と子供っぽさが共存する複雑なキャラクター。


好物

食事に関しては美味しいものを少しだけなタイプ。剣の中の茉凜がアルコール依存になってしまったため。最近はお酒も嗜む。


社会的関係: 引っ込み思案で人付き合いが苦手なため、孤独を好む。しかし、孤独を埋めるために時折無邪気な一面を見せる。自分の力や能力に対する内なる葛藤と向き合いながら、過去の記憶と現在の状況の狭間で揺れ動く。


ミツル・グロンダイルの物語における役割

憧れの存在: ユベル・グロンダイル(父)の影響を強く受けており、彼の戦闘スタイルや技術に憧れを抱く。父の遺志を継いで魔獣を狩る役割を担う。

遺産と使命: 父が遺した白きマウザーグレイルを持ち、彼の意志を継ぐ重要な役割を果たしている。彼女の能力と背景は、物語の重要な要素となっている。

謎と葛藤: 彼女の能力と前世の記憶には深い謎があり、物語の進行とともにその全容が明かされる可能性がある。彼女の内面的な葛藤や成長は、物語の核心に深く関わっている。


前世の名前: 柚羽 美鶴(ゆずは みつる)

年齢: 不明(死後、弟の弓鶴に憑依しているため、年齢としては弓鶴の年齢に準じる)

性別: 女性(現在は弟の弓鶴に憑依中)

出身地:九州地方某県の山中の柚羽家(深淵の三家の一つ、始まりの回廊の守護者)

職業: 柚羽家の後継者で深淵の始まりの回廊の巫女


 美鶴は深淵の三家の一つである柚羽家の長女であり、始まりの回廊の守護者。柚羽家襲撃事件で両親を失った後、叔父の虎洞寺氏に保護された。その後、両親の死の真相を知り、自ら人身御供になる覚悟を決め、柚羽家の後継者となった。彼女は密かに深淵の根源の再生を図り、解呪に臨んだが、その試みは失敗し、死亡した。


その後

 美鶴はデルワーズの画策により、弟の弓鶴と意識と記憶の全情報を交換させることで、彼に憑依する形で生き延びる。弟を取り戻すために再び解呪に進もうとした際、茉凜と出会う。茉凜が持つ「黒」の力の安全装置としての役割によって、二人は運命共同体となることが決まる。


 自らが女性であることに対する戸惑いと、茉凜に対する淡い感情を抱くようになり、自分が本当は弟ではないことや、茉凜が見ているのは弟であることに苦悩する。


 美鶴は両親の死の真相を知った後、自らが柚羽家の後継者として深淵の根源の再生を図ろうとしたが、その試みが失敗したことに対する責任感を抱えている。


 茉凜の猛烈なアタックに対して、次第に閉じていた心を開き始めると共に、彼女に対して淡い心を抱く。しかし、自分が本来女性であることや、それを知られることを怖れて受け入れることに苦しんでいる。


 美鶴は茉凜と共に深淵の根源の解呪に挑む中で、茉凜の存在が自らにとってどれほど重要であるかを認識し始める。しかし、彼女は自分の感情と状況に苦悩し、特に自分が女性として抱く感情や、茉凜が見ているのが自分ではなく弟であることに対して深い悩みを抱えている。


深淵の黒鶴

 精霊子に対する感受性が極めて高く、世界に漂うすべての精霊子を集積できる。彼女の前世の名前(美鶴)と組み合わせて【黒鶴】と呼ばれる。限定された空間(場裏)を形成し、その中でイメージ通りの現象を具現化。四大元素すべてを制御可能で、並列起動による複合行使も可能。背中に現れる翼は物質的ではなく、彼女の願望を投影したもの。


場裏

 限定された空間を形成し、その中で事象を操作。色で呼称される流儀に基づき、たとえば赤であれば熱の操作に関わり、イメージのままに具現化できる。詠唱や魔道具を必要としない強力な魔術として認識されている。戦闘と


能力の影響

 ミツルの戦闘スタイルは、前世の影響を色濃く受け継いでおり、流動的で柔軟な戦術が特徴。彼女の能力は瞬時に強力な現象を引き起こすことができ、そのため精神的な負荷が非常に大きい。精神崩壊や自我喪失のリスクが伴う。


精神的負荷

 精霊子の収集と能力の使用により、大脳辺縁系に過大な負荷がかかり、精神的な負担が大きい。特に精霊子への感受性が高い彼女は、負荷に耐えきれず暴走する危険がある。

ヴィル・ブルフォード

 ミツルの前にふらりと現れた、ぼさぼさ頭の無精髭の中年剣士。『黒髪のグロンダイル』の噂を聞きつけて訪れたという、彼の真意と思惑は?

 自らを『放浪のしがない剣士』と言う割に、その剣技は一流で、歴戦の強者。『雷光』とあだ名されると対魔獣戦のエキスパートで、その戦いぶりはミツルも舌を巻く。


年齢 48歳

身長 190センチ近い

体格 大柄で強靭

出身地 不明

職業  剣士、冒険者、元リーディス王国銀翼騎士団右翼副長

髪: ぼさぼさの金髪。長さは無造作に伸びており、戦いの中で乱れたまま放置されている。

顔 無精ひげが顔全体に生えており、荒々しさと共に風格を漂わせている。

武器 中央に深い溝が彫られたブロードソード。鍛造で作られており、適度な粘りを持ち、滅多に折れない。


剣術スタイル

流派 雷光(らいこう)

特徴 巨体とその質量を生かした高速ダッシュ


戦闘スタイル

高速ダッシュ 雷のようなスピードで踏み込み、敵の懐に入り込む

敵の死角利用 相手の身体を死角として利用し、瞬時に繰り出される高速の斬撃で敵を仕留める

左手の傷 突きを繰り出す際に意図的に剣の先に左手を添え、敵の注意を引き付ける。実際の攻撃は横や下から繰り出されるため、非常に巧妙。猪突猛進型でありながらも、臨機応変に対応できる柔軟さを持つ。これは、変幻自在で『型』のないユベルと毎日修練を積み重ねた結果(苦肉の策)による。


戦闘技術

片手剣術 基本的には片手でブロードソードを操るが、必要に応じて両刀も使うことができる。戦況に応じて剣の使い方を変え、迅速かつ的確に対応。


特殊技

雷光突き 瞬時に高速で踏み込み、突きを繰り出す技

閃光斬り 一瞬の隙を突き、相手の死角から高速で斬撃を繰り出す技


特徴と戦術

巨体と速度を生かして、魔獣の懐に入り込み、致命的な攻撃を繰り出す。視線誘導の技術で、敵の視線を引き付けてから攻撃する。


心理と性格

戦場での冷静な判断力と卓越した技術で、数々の戦場で名を馳せる。敵の動きを見極め、最適な攻撃や防御を選択する。どんな状況でも冷静に対応し、自信を持って戦う。猪突猛進型でありながら、変幻自在の戦術を使いこなす柔軟さを持つ。


元リーディス王国銀翼騎士団右翼副長を務めた経験を持つ。騎士団時代の訓練と経験が、彼の戦術的な判断力と剣術の技術に大いに寄与している。特に、ユベルとの修練で得た経験が、彼の変幻自在な戦術に大きな影響を与えている。


その戦闘スタイル

一九〇センチ近い大柄な体躯を持ちながらも、その強靭な体に似合わぬほどの軽快さを誇る剣士。彼の手に握られているのは、ロングソードよりも短いブロードソードに近いもので、中央には深い溝が彫られている。この剣は鍛造で、適度な粘りを持ち、使い手によっては滅多に折れることがない。


ヴィルの剣術のスタイルは「雷光」と呼ばれ、彼の巨体とその質量を生かした高速ダッシュが特徴。彼は特に大きな魔獣を相手にするのが得意で、雷のようなスピードで踏み込むと、敵の懐に入り込み、相手の身体自体を死角として利用する。瞬時に繰り出される高速の斬撃で、敵を一気に仕留める。


特筆すべきは、彼の左手に傷が絶えないこと。これは、突きを繰り出す際に意図的に剣の先に手を添えて、その手に注意を引き付けるためだ。敵がその手に視線を奪われている間に、実際の攻撃は横や下から繰り出されるため、彼の戦術は非常に巧妙。


ヴィルの剣は基本的に片手で操られることが多いが、必要に応じて双剣で戦うこともできる。その柔軟な使い方と、雷光のような素早さを駆使して、彼は戦場でその名を轟かせた。

茉凜(マリン)のキャラクター設定


基本情報年齢: 17歳

身長: 173センチ

プロポーション:高跳びの選手かファッションモデルのようなスラリとしたかっこいいスタイル。ただし本人は自覚なしで自信がない。 


外見: ミルクティーブラウンの髪、大きな瞳、お日様のような笑顔。純粋で優しい少女の姿が特徴的。


性格: 天真爛漫でポジティブ。どんな困難な状況でも明るさを失わず、死の淵の絶対的不利な状況でも輝く。特に追い込まれるとスイッチが切り替わり、予知視界を用いる能力が発揮される。


背景前世: 元々は私たちの世界に住んでいた人物。異世界に突然放り込まれ、さらに剣の中に転生させられるという過酷な運命を辿る。


役割: ミツルの相棒であり、恋人(?)。彼女の無条件の愛情と楽観的な性格がミツルの心の支えとなっている。過去のトラウマ: 落雷事故によるトラウマがあるが、それを嘆くことなく明るさを保ち続ける。ミツルにとっては大きな支え。


能力と役割能力: マウザーグレイル経由の予知視界。死の淵での絶対的不利な状況でも特に有効で、剣の中にあるこの能力が最大の武器である。


役割: ミツルの『深淵の黒鶴』を制御するための安全装置(セーフティ)として機能。暴走を防ぐ唯一の手段として、ミツルとの接触と精神的な感応が必要。自身の全てを捧げる覚悟を持ち、ミツルを守ることを使命としている。


心情と内面愛情: ミツルに対して無条件の愛情を注いでおり、彼女の存在はミツルにとって欠かせない心の拠り所となっている。愛情が恋であることに気づきながらも、その感情を告白することはできない。


支え: ミツルの冷たい態度や無口さの裏に隠された繊細な心を理解し、彼の孤独や苦しみを誰よりも感じ取っている。彼の心の支えとなることを自分の使命と感じ、彼を守るために自分の全てを捧げる覚悟を持っている。


内面の葛藤: 弓鶴(ミツル)が自分にとって特別でなくなるのではないかという不安を抱えながらも、彼の幸せを最優先に考え、自分の感情を抑え込んでいる。仲直りを図る際には自分を押し殺して彼らの関係を修復しようとするなど、内面的には複雑な感情が渦巻いている。

白きマウザーグレイル

基本情報正式名称: 精霊器接続式対魔族兵装 MW-CSV-DD MAUSER-GRELL(マウザーグレイル)

形状: 純白のロングソード

特徴: 刃に相当する部分がなく、実質的には何物も斬れない

構造と材質材質: 不明。構成素材については詳細が不明だが、非常に高い堅牢さを誇る。

耐久性: どんな魔獣の攻撃にもヒビ一つ入らないほどの堅牢さを持つ。

重量: 見た目よりも軽量で、非力なミツルでも自在に扱える。

機能と特性魔導兵装: 剣の形をとった魔導兵装であり、実際には物理的に斬ることはできない。

潜在能力: 現在のところ、ミツルもその実体と潜在能力については把握していない。

補助機能: ミツルの持つスキル「真凜」が安全装置として補助を行っている。

戦闘における役割安全装置: ミツルが持つ「深淵の黒鶴」の能力を制御するための安全装置として機能する。マウザーグレイルが実際の戦闘では使われないが、その存在がミツルの能力の安定に寄与している。

象徴的な意味: 剣そのものは物理的な攻撃力を持たないが、深い意味や力を秘めている可能性がある。特に、ミツルの精神的、象徴的な支えとしての役割を果たしている。

謎と疑問実体の不明: 現状、剣の具体的な機能やその実体についてはミツル自身も把握していない。剣の持つ潜在的な力や目的については謎に包まれている。発見される

可能性: 今後のストーリー展開で、その真の力や役割が明らかになる可能性がある。

ユベル・グロンダイル

 ミツルの父で、『閃光』の異名を持つ変幻自在の剣術を操る天才。すでに故人である。


ユベル・グロンダイルのキャラクター概要

年齢と外見:

年齢:50代外見:かつて金髪だったが、現在は黒く染めている。無精髭を蓄え、スリムで筋肉質な体型。優雅な立ち姿と流れるような戦闘動作が特徴。


役割と経歴:

元リーディス王国銀翼騎士団右翼リーダーであり、対魔獣戦のエキスパート。リーディス王国の銀翼騎士団に所属し、多くの戦場を経験。特に魔獣戦においてその名を馳せた。


基本戦術:

ユベルの戦闘スタイルは「柔」の極みであり、その動きは流動的でまるで水のように変幻自在。力強さでは他の剣士に劣ることもあるが、素早さと身軽さで魔獣を屠る。ステップワークや変則的な体術を駆使し、敵の動きを予測させない巧妙な戦術を展開。回転しながらの斬撃や舞うような動きで敵の意識を散らし、戦局を有利に進める。


家族との関係:

妻:メイレア(元リーディス王国の第三王女)。非常に深い愛情を持ち、二人の関係はミツルにとって時折恥ずかしくなるほどの愛情表現がなされていた。娘:ミツルにとってユベルは憧れの対象であり、彼の戦闘スタイルや技術に強く影響を受けている。

最後の旅と戦い:

妻メイレアの行方不明後、ユベルは娘ミツルを連れて探索の旅に出る。愛する妻を取り戻すため、家族の絆を守るための決意を持っていた。未知の魔獣との戦いで命を落とし、その犠牲によってミツルは生き延びることができた。

白きマウザーグレイル:

ユベルが妻との絆として持っていた白きマウザーグレイルは、ミツルに託された。この剣はユベルの思いと愛情を象徴し、ミツルにとっては父の遺志を継ぐ重要なアイテム。


お尋ね者:

尊敬を集める存在だったが、妻を誘拐した罪が科せられ、お尋ね者として追われていた。ユベル・グロンダイルの戦闘スタイル


「柔」の戦術:

ユベルの戦闘スタイルは「柔」の戦術を体現し、流動的で変幻自在な動きが特徴。彼の動きは舞踏家のように優雅でありながら、非常に戦術的で緻密。


ステップワークと回転体術:

軽やかなステップワークで敵の攻撃を避け、回転しながらの斬撃で敵を翻弄。体操選手やフィギュアスケーターを彷彿とさせる華麗な動きが特徴。


対魔獣戦の特化:

魔獣の懐に自在に出入りし、相手の身体を盾として利用することで最短距離からの攻撃を実現。風のように迅速で、敵の反応を許さない。

彼の戦闘スタイルを際立たせている。

前世での二人

 それは第二章で語られる。

虎洞寺健

美鶴と弓鶴の叔父で、保護者であり協力者。

能力が実用に耐えない血族が所属する郭外のリーダーで、自身は多数の企業を成功に導いた実業家で資産家。その貢献によって上層部にも大きな発言力を持ち、水面下で二人の活動をサポートする。彼の目的は深淵の呪いからの解放と深淵の解体である。

佐藤さん

 柚羽家のお手伝いさんで、美鶴の理解者。昔からの柚羽家のお手伝いさんで、その家事能力は超人。茉凜の料理の師匠。

真坂明

 15歳の少女で、身長は152センチメートル。黒のショートカットが特徴的で、衣装は、黒のクロップトップと高腰のパンツ、袖にディテールが施されたオープンジャケットで、全体的にクールでスタイリッシュな印象。均整の取れたスタイルも、洗練された雰囲気に一役買っている。

性格は情熱的で、自分が思ったことをはっきりと口にするタイプ。弓鶴の元許嫁であり、真坂家の次期後継者としての重責を担っている。また、「深淵の赤の流儀」の高度な術者でもあり、その実力は並外れている。彼女の存在感は、その内に秘めた強い意志と、家の名に恥じない実力から来ている。

明は破談後も弓鶴を想い続けており、それが彼女の能力の原動力になっている。自身が家の後継者となり、弓鶴を婿として迎えようと決意した結果、兄二人を殺害してしまう。

柚羽 美鶴

 ミツルの前世で転生時二十歳。その過去はダイジェストとして第二章で語られる。ミツルの内向的なところは彼女の成分。

 前世では茉凜に対して次第に恋心を抱いていくが、さまざまな問題が障害となって、素直に気持ちを伝えられずにいた。

 彼女のバルファへの転生がグロンダイル家にもたらした影響が、ミツルが戦い旅する理由。

鳴海沢洸人

深淵の血族、上帳を構成する三家の一つ、鳴海沢の長子。流儀青の強力な使い手。弓鶴の確保のために遣わされるが敗退し、その後弓鶴と茉凜の監視役として転校してくる。

数年前に暗殺に失敗し、その後始末として対象を家族諸共惨殺したことがきっかけで、殺せない欠陥品になってしまった。強力な血を残すために家に留め置かれ、鬱々とした日々を送っていた彼を変えたのは、深淵の始まりの回廊の巫女からの言葉だった。 

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み