設定メモ 1

文字数 5,224文字

バルファワールド
 物語の舞台となる異世界。記録上、数万年の歴史を持ち、何度も文明が興っては滅ぶというサイクルを繰り返している。その節目節目には、正体不明の脅威と白きマウザーグレイルと呼ばれる存在が記されている。
 現在の文明は、中世から近世の文化レベルで、環境衛生面は劣悪。

魔獣
 正体不明。何処から現れるのか、どうやってその数を増やしていくのか、その全てが謎の生物。環境に応じた様々な動物の外見を模しているが、体内には脳も内臓も存在せず、活動を停止すると崩壊して塵と化す。
 魔獣の核の部分から採取される、通称『魔石』が魔術や魔道具の動力源となり、現代の文明を支えている。魔獣と魔石と魔力の関係は、この世界の矛盾と暗部。

魔石
 魔術や魔道具の力の源(パワーソース)として重宝される。魔力は魔石からしか引き出せない。

魔術
 魔石を動力源とする技術で、この世界の者であれば誰もが適性を持っている。ただし、攻撃や防御に用いるような高度かつ高出力な魔術は、高度な適正と精神集中に加え、長大な詠唱や複雑な魔法陣を必要とする。そのため、実戦で用いる場合は術式を圧縮内包した魔導兵装を用いて、詠唱を簡略化する。基本的に四大元素に基づくが、ほとんどの術者は一系統しか扱えない。

魔導兵装
 主に魔術師が使う、魔術に必要な術式を圧縮格納した兵装で、様々な形状の物が存在する。主に個人兵装。
 高出力の魔石が手に入れば、大規模軍事転用できるのではないかと考えられ、各国で極秘裏に研究が進められている。ただ、それだけの力を賄える強大な魔石を入手する目処が立っていないのが現状である。

魔術師
 魔石から効率よく魔力を引き出せる高い適性を持つ者を指す。魔術適性の高い者なら、魔獣から放たれる魔力の流れ、【魔素】を感知できる。

精霊魔法
 太古の昔、繁栄していた精霊族が扱っていたとされる技術。魔石を動力源とする魔術とは、構造が根本からして異なっている。

魔道具
 魔石を動力源とする道具。この世界の文明は、魔石によって成り立っているといっても過言ではない。一般家庭にも多く普及しており、様々な用途の魔道具が、我々の世界で言うところの家電感覚で用いられている。灯り、熱源、冷蔵、などなど。

回復術
 魔石に頼らない古代の秘術で、その素養を持つ者はとても限られている。パーティーに回復術師が居れば、継戦能力は飛躍的に高まる。この世界に聖なる力などは存在せず、術師自身の生命力の転換と治癒対象との生命の交感で行われる。よって効果は軽度の傷や疲労の軽減と回復といった程度である。身体の欠損部を再生するような奇跡は存在しない。その性質上、一日の術の使用回数に制限があり、クールタイムが生じる。

精霊族(クラルトツ)
 古代に栄えたとされる伝説の種族。この世界に満ちていた精霊と接続する事ができた。ミツルはその末裔といわれ、四大元素に関わる精霊すべてと接続できる上に、それ以外の未定義のありとあらゆる事象に関わる精霊とも接続できる。よって将来的にはこの世の事象のほとんどすべてに干渉可能になる。それに必要な術式があるアイテムに秘められている。

深淵の黒鶴
 ミツルが前世で用いていた【深淵】と呼称される異能で、その中でも特殊な番外個体【黒】を指す。精霊子に対する高い感受性を持ち、世界に漂うすべての精霊子を集積できるほどの容量を持った規格外の怪物。彼女の前世の名前である【美鶴】と組み合わせて、【黒鶴】と呼ばれるようになった。
 深淵の異能の起源は、バルファ世界から転移してきた【精霊器デルワーズ】が、自身が世界の修正力によって変質崩壊する前に、特定の生物の遺伝子に介入したことから始まる。その存在が崩壊した結果生じた【精霊子】を脳内に形成された受容器官で集積し、それを活用することで能力を発揮する。
 精霊子を元に【場裏】と呼ばれる限定領域を形成して、その中でイメージ通りの現象を具現化させるのが深淵の術者と呼ばれる存在。基本的に一人の術者が扱える範囲は四大元素のうちの一つのみ。ただし、規格外のミツルは四大元素すべてを制御可能で、並列起動の複合行使で複雑な現象も実現可能。
 背中に現れる翼には物質としての特性はなく、彼女の願望が投影されたもの。

場裏
 ミツルが操る異能の基礎となるもので、限定された空間を形成してその中で事象を操作する。色で呼称される流儀に基づき、たとえば赤であれば熱の操作に関わり、イメージのままに具現化できる。これは、彼女が元いた世界において用いていた、制限を受けた精霊魔法『深淵』であり、この世界においては、単に「詠唱も魔道具も必要としない強力な魔術」としか認識されていない。魔術とは根本的に異なる。

白きマウザーグレイル
 ミツルが携える剣で、純白の刀身が特徴のロングソード。刃に相当する部分はなく、実質何物も斬れない剣。ヴィルの指摘の通り、これは剣の形をとった魔導兵装である。構成素材は不明だが、どんな魔獣の攻撃にもヒビ一つはいらない堅牢さを誇る。また、見た目よりも軽量で、小柄で非力なミツルでも自在に扱える。
 この剣には謎が多く、ミツルもその実体と潜在能力について何も把握していない。現状は彼女が元々持っているスキルの安全装置、【真凜】が補助をしているに過ぎない。
 正式名称は『精霊器接続式対魔族兵装 MW-CSV-DD MAUSER-GRELL マウザーグレイル』

この世界の食事情
 辺境都市エレバンは、寒い北方で周辺は荒れ地な上、魔獣が大量発生する環境なため、牧畜も農業も行えず、ほとんど他所からの物資に頼っている。保存の効く干し肉や塩辛いソーセージ、堅い黒パン、チーズ、イモ類が主食。調味料や香辛料は超高価。酒類も質の悪いワインや蒸留酒しかない。そのため転生してきたミツルは、地獄のような食生活に辟易している。
「この身体は成長期の真っ最中だってのに、食べる気も起こらない」、といった有り様で、さっさとお金を集めて、文化の最先端である、南の大国【リーディス】に向かいたいと考えている。
 街には魔石による冷蔵設備はあるので、稀に遠方からやってくる隊商(冷凍冷蔵設備を備える)から、新鮮な肉が手に入ることもある。

リーディス
 大陸南方の海岸部に面する大国で、文化の最先端を行く。肥沃な大地と豊富な水資源に恵まれ、首都には上下水道が整備され、各所に公衆浴場が配置されるなど、衛生面でも先を進んでいる。また大きな港を持つため交易も盛んで、世界中のありとあらゆる物産が手に入る。当然、グルメも満足できるレベルで、ミツルはそれ目当てにこの国に行きたいと考えている。

種族
 基本的に人類しか存在しない。地方毎に特殊性を持つ少数部族が存在する。

バーバリアン
 優れた戦闘力を持つ民族であることから、尊敬を込めてそう呼ばれている。極寒の北方地域に隠れ住み、二メートルを有に超える大柄で頑強な肉体が特徴。巨体に似合わず俊敏で、手先も器用。あらゆる武具を使いこなす戦闘のエキスパートであり、サバイバル能力も高い。彼らは滅多に人前に姿を見せないが、若い男たちは修行の一貫として一定期間故郷を離れて南方で武者修行するという。
 彼らには『来たるべき時に備えよと』いう掟が存在し、その準備のために一生をかけて鍛錬に励み、磨き上げられた戦闘スキルは代々受け継がれていく。繰り出される技は、もはや人間業を超越している。

深淵
 ミツルが前世で用いていた【深淵の血族】が持つ異能。バルファ世界から我々の世界に転移してきた精霊器デルワーズが、世界の修正力によって崩壊し、その結果生成された精霊子を利用する形で能力が行使される。場裏と呼ばれる限定領域を形成し、その中でイメージに基づいた現象を具現化する能力。
 ただし、精霊子の収集により、術者の大脳辺縁系(感情や本能を司る部分)に過大な負荷がかかるため、精神的な負担が非常に大きく、精神崩壊や自我喪失のリスクが伴う。
 流儀=スキルは色で類別される。通常の術者は四大元素(熱、水、風、土)のうち一つだけを制御できるが、ミツルは番外の規格である黒で、精霊子への感受性が極めて高く、受け止める容量も高い。また、他の術者が蓄積した精霊子を奪い、流儀を模倣できる。ただし、強すぎるが故に精神的負荷と暴走のリスクが極めて高い。

赤=熱操作
青=水操作 
白=風・大気操作 
黄=土・地形操作
黒=番外
翼の投影 背中に現れる翼は物質的なものではなく、ミツルの「自由」への願望を投影した幻影。実際の翼として機能するわけではないが、能力の象徴として存在する。

魔術の基本
 魔術は四大属性に依存している。属性の適応範囲は限定されていて、通常一人の魔術師が扱えるのは一つ。多くても二つまでが限界。

魔術の歴史
 古代には精霊由来の魔術が主流だったが、それを可能とした精霊族は滅亡したとされている。現在の魔術は魔獣から採取される魔石をパワーソースとして利用しているため、仕組みもアプローチも完全に異なるとされる。

魔石属性と制限
 魔石は主に四大属性に関連し、一個の魔石は一種類の属性しか持たない。

魔石の謎
 なぜ魔石から魔力が出力されるのか。なぜ魔獣からしか採取できないのか。魔獣とは一体どこから来るのか。謎は多い。だが現代の文明は、魔石に大きく依存しており、その真実は各国の協定によって隠蔽されている。

有限な魔力
 魔石に秘められた魔力には限りがあり、魔力が尽きた場合は交換が必要。これは薬莢のようなものであり、使い捨て。内包する魔力量は品質によってばらつきがある。品質の高い物は高値で取引される。

品質の違い
 魔石は質の低いものが一般に流通しており、家電感覚で使える魔道具に利用されている。

戦闘用魔道具
基本機能
 魔術師は魔石に秘められた魔力を効率よく引き出し運用する燃焼効率のいい高性能エンジンのような役割を果たす。本来、魔石から魔力を引き出すためには、高い魔術適性と膨大な知識と精神力が必要で、長大な呪文や複雑な魔法陣が必要になってしまう。戦闘用にはこれを省略するために、呪文や魔法陣を圧縮して内包した魔道具が使われるが、簡易的な詠唱と発動までのラグが発生する。

連続使用の限界
 魔道具の連続使用は負荷が大きく、使用限界がある。銃の砲身限界と考えてよい。

魔道具の発明と技術革新
賢者ボスクールの発明
 百年ほど昔、大魔術師であり、かつ発明家でもあった賢者ボスクールが画期的な属性転換術式を発明。この術式により、魔石の属性を他の属性に変換することが可能になった。
 属性転換術式により、一般魔道具の出力レベルであれば誰でも属性の縛りを無視して発動可能となり、生活用魔道具が普及した。これにより、家庭用の魔道具が飛躍的に進化し、一般家庭にも広く浸透した。

持続反応式魔導具
 これによって魔道街灯や魔道ランプが実用化された。魔術を低レベルで持続させることができる。

戦闘用魔道具の制約
 大出力を必要とする戦闘用魔道具には属性転換術式は適用できず、依然として単独属性のままである。

ハンター業と地域発展
魔獣狩り
 魔石は魔獣から採取されるため、多くのハンターが魔獣狩りを生業としている。

白きマウザーグレイル
名称: マウザーグレイル『MW-CSV-DD MAUSER-GLELL』。精霊器接続式対魔族魔導兵装
出所: 古代精霊族の遺産
特性: 無詠唱無遅延の四大属性に縛られない大出力魔導兵装

動力源
 この世の理すべてに関わる純粋精霊の力を利用していると想定される。理論上そのすべてを再現可能で、そのための天文学的数の術式が圧縮格納されている。この力は現代の技術では解明されていない。可能性として、精霊と接続して、その力を集積するための核となる【器】の存在が動力源となっているかもしれない。精霊の力やエネルギーが如何にして魔導兵装に組み込まれるかは不明。

制御機構
高度な魔法機構
 制御機構は非常に複雑かつ高度で、現代の技術や知識では理解できない。茉凜が解読しようと努力しているが、あまりに膨大な上、厳重なプロテクトが施されているため、思うに任せないのが現状。

精霊との共鳴
 制御機構が精霊との共鳴に依存している可能性がある。精霊との深い感応や精神的なつながりが制御に必要であり、ミツルはまだその全貌を把握していない。

軍事的影響
軍事的優位性
 マウザーグレイルの技術を解析し、手に入れることができれば、戦略上圧倒的な優位性を確保する可能性がある。

技術の独占
 技術の独占は、他の国や勢力に対して外交的な圧力をかける手段となり、戦略的な同盟形成や影響力の行使に役立つ。

リスクと対策
悪用リスク
 技術の悪用や暴走のリスクが高く、適切な管理が必要。悪意のある勢力に渡ることで、世界の秩序が崩れる可能性がある。

リーディス王家との関係
 リーディス王家は古代精霊族の末裔といわれており、この剣との関係が疑われる。
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登場人物紹介

ミツル・グロンダイルのキャラクター設定

基本情報年齢: 12歳(外見年齢)


外見: この大陸では珍しい黒髪と薄緑の透き通った瞳。美しい容貌だが、体型は少し少年のようで、まな板の寸胴であることに敏感。自称年齢: 21歳(前世の記憶を持つため)


性格: 冷淡に見えながらも実は直情的で、一人でいることを好む。時折無邪気な一面を見せることがある。前世の記憶と現在の状況の狭間で揺れ動き、冷静な大人の一面と子供っぽさが共存する複雑なキャラクター。


好物

食事に関しては美味しいものを少しだけなタイプ。剣の中の茉凜がアルコール依存になってしまったため。最近はお酒も嗜む。


社会的関係: 引っ込み思案で人付き合いが苦手なため、孤独を好む。しかし、孤独を埋めるために時折無邪気な一面を見せる。自分の力や能力に対する内なる葛藤と向き合いながら、過去の記憶と現在の状況の狭間で揺れ動く。


ミツル・グロンダイルの物語における役割

憧れの存在: ユベル・グロンダイル(父)の影響を強く受けており、彼の戦闘スタイルや技術に憧れを抱く。父の遺志を継いで魔獣を狩る役割を担う。

遺産と使命: 父が遺した白きマウザーグレイルを持ち、彼の意志を継ぐ重要な役割を果たしている。彼女の能力と背景は、物語の重要な要素となっている。

謎と葛藤: 彼女の能力と前世の記憶には深い謎があり、物語の進行とともにその全容が明かされる可能性がある。彼女の内面的な葛藤や成長は、物語の核心に深く関わっている。


前世の名前: 柚羽 美鶴(ゆずは みつる)

年齢: 不明(死後、弟の弓鶴に憑依しているため、年齢としては弓鶴の年齢に準じる)

性別: 女性(現在は弟の弓鶴に憑依中)

出身地:九州地方某県の山中の柚羽家(深淵の三家の一つ、始まりの回廊の守護者)

職業: 柚羽家の後継者で深淵の始まりの回廊の巫女


 美鶴は深淵の三家の一つである柚羽家の長女であり、始まりの回廊の守護者。柚羽家襲撃事件で両親を失った後、叔父の虎洞寺氏に保護された。その後、両親の死の真相を知り、自ら人身御供になる覚悟を決め、柚羽家の後継者となった。彼女は密かに深淵の根源の再生を図り、解呪に臨んだが、その試みは失敗し、死亡した。


その後

 美鶴はデルワーズの画策により、弟の弓鶴と意識と記憶の全情報を交換させることで、彼に憑依する形で生き延びる。弟を取り戻すために再び解呪に進もうとした際、茉凜と出会う。茉凜が持つ「黒」の力の安全装置としての役割によって、二人は運命共同体となることが決まる。


 自らが女性であることに対する戸惑いと、茉凜に対する淡い感情を抱くようになり、自分が本当は弟ではないことや、茉凜が見ているのは弟であることに苦悩する。


 美鶴は両親の死の真相を知った後、自らが柚羽家の後継者として深淵の根源の再生を図ろうとしたが、その試みが失敗したことに対する責任感を抱えている。


 茉凜の猛烈なアタックに対して、次第に閉じていた心を開き始めると共に、彼女に対して淡い心を抱く。しかし、自分が本来女性であることや、それを知られることを怖れて受け入れることに苦しんでいる。


 美鶴は茉凜と共に深淵の根源の解呪に挑む中で、茉凜の存在が自らにとってどれほど重要であるかを認識し始める。しかし、彼女は自分の感情と状況に苦悩し、特に自分が女性として抱く感情や、茉凜が見ているのが自分ではなく弟であることに対して深い悩みを抱えている。


深淵の黒鶴

 精霊子に対する感受性が極めて高く、世界に漂うすべての精霊子を集積できる。彼女の前世の名前(美鶴)と組み合わせて【黒鶴】と呼ばれる。限定された空間(場裏)を形成し、その中でイメージ通りの現象を具現化。四大元素すべてを制御可能で、並列起動による複合行使も可能。背中に現れる翼は物質的ではなく、彼女の願望を投影したもの。


場裏

 限定された空間を形成し、その中で事象を操作。色で呼称される流儀に基づき、たとえば赤であれば熱の操作に関わり、イメージのままに具現化できる。詠唱や魔道具を必要としない強力な魔術として認識されている。戦闘と


能力の影響

 ミツルの戦闘スタイルは、前世の影響を色濃く受け継いでおり、流動的で柔軟な戦術が特徴。彼女の能力は瞬時に強力な現象を引き起こすことができ、そのため精神的な負荷が非常に大きい。精神崩壊や自我喪失のリスクが伴う。


精神的負荷

 精霊子の収集と能力の使用により、大脳辺縁系に過大な負荷がかかり、精神的な負担が大きい。特に精霊子への感受性が高い彼女は、負荷に耐えきれず暴走する危険がある。

ヴィル・ブルフォード

 ミツルの前にふらりと現れた、ぼさぼさ頭の無精髭の中年剣士。『黒髪のグロンダイル』の噂を聞きつけて訪れたという、彼の真意と思惑は?

 自らを『放浪のしがない剣士』と言う割に、その剣技は一流で、歴戦の強者。『雷光』とあだ名されると対魔獣戦のエキスパートで、その戦いぶりはミツルも舌を巻く。


年齢 48歳

身長 190センチ近い

体格 大柄で強靭

出身地 不明

職業  剣士、冒険者、元リーディス王国銀翼騎士団右翼副長

髪: ぼさぼさの金髪。長さは無造作に伸びており、戦いの中で乱れたまま放置されている。

顔 無精ひげが顔全体に生えており、荒々しさと共に風格を漂わせている。

武器 中央に深い溝が彫られたブロードソード。鍛造で作られており、適度な粘りを持ち、滅多に折れない。


剣術スタイル

流派 雷光(らいこう)

特徴 巨体とその質量を生かした高速ダッシュ


戦闘スタイル

高速ダッシュ 雷のようなスピードで踏み込み、敵の懐に入り込む

敵の死角利用 相手の身体を死角として利用し、瞬時に繰り出される高速の斬撃で敵を仕留める

左手の傷 突きを繰り出す際に意図的に剣の先に左手を添え、敵の注意を引き付ける。実際の攻撃は横や下から繰り出されるため、非常に巧妙。猪突猛進型でありながらも、臨機応変に対応できる柔軟さを持つ。これは、変幻自在で『型』のないユベルと毎日修練を積み重ねた結果(苦肉の策)による。


戦闘技術

片手剣術 基本的には片手でブロードソードを操るが、必要に応じて両刀も使うことができる。戦況に応じて剣の使い方を変え、迅速かつ的確に対応。


特殊技

雷光突き 瞬時に高速で踏み込み、突きを繰り出す技

閃光斬り 一瞬の隙を突き、相手の死角から高速で斬撃を繰り出す技


特徴と戦術

巨体と速度を生かして、魔獣の懐に入り込み、致命的な攻撃を繰り出す。視線誘導の技術で、敵の視線を引き付けてから攻撃する。


心理と性格

戦場での冷静な判断力と卓越した技術で、数々の戦場で名を馳せる。敵の動きを見極め、最適な攻撃や防御を選択する。どんな状況でも冷静に対応し、自信を持って戦う。猪突猛進型でありながら、変幻自在の戦術を使いこなす柔軟さを持つ。


元リーディス王国銀翼騎士団右翼副長を務めた経験を持つ。騎士団時代の訓練と経験が、彼の戦術的な判断力と剣術の技術に大いに寄与している。特に、ユベルとの修練で得た経験が、彼の変幻自在な戦術に大きな影響を与えている。


その戦闘スタイル

一九〇センチ近い大柄な体躯を持ちながらも、その強靭な体に似合わぬほどの軽快さを誇る剣士。彼の手に握られているのは、ロングソードよりも短いブロードソードに近いもので、中央には深い溝が彫られている。この剣は鍛造で、適度な粘りを持ち、使い手によっては滅多に折れることがない。


ヴィルの剣術のスタイルは「雷光」と呼ばれ、彼の巨体とその質量を生かした高速ダッシュが特徴。彼は特に大きな魔獣を相手にするのが得意で、雷のようなスピードで踏み込むと、敵の懐に入り込み、相手の身体自体を死角として利用する。瞬時に繰り出される高速の斬撃で、敵を一気に仕留める。


特筆すべきは、彼の左手に傷が絶えないこと。これは、突きを繰り出す際に意図的に剣の先に手を添えて、その手に注意を引き付けるためだ。敵がその手に視線を奪われている間に、実際の攻撃は横や下から繰り出されるため、彼の戦術は非常に巧妙。


ヴィルの剣は基本的に片手で操られることが多いが、必要に応じて双剣で戦うこともできる。その柔軟な使い方と、雷光のような素早さを駆使して、彼は戦場でその名を轟かせた。

茉凜(マリン)のキャラクター設定


基本情報年齢: 17歳

身長: 173センチ

プロポーション:高跳びの選手かファッションモデルのようなスラリとしたかっこいいスタイル。ただし本人は自覚なしで自信がない。 


外見: ミルクティーブラウンの髪、大きな瞳、お日様のような笑顔。純粋で優しい少女の姿が特徴的。


性格: 天真爛漫でポジティブ。どんな困難な状況でも明るさを失わず、死の淵の絶対的不利な状況でも輝く。特に追い込まれるとスイッチが切り替わり、予知視界を用いる能力が発揮される。


背景前世: 元々は私たちの世界に住んでいた人物。異世界に突然放り込まれ、さらに剣の中に転生させられるという過酷な運命を辿る。


役割: ミツルの相棒であり、恋人(?)。彼女の無条件の愛情と楽観的な性格がミツルの心の支えとなっている。過去のトラウマ: 落雷事故によるトラウマがあるが、それを嘆くことなく明るさを保ち続ける。ミツルにとっては大きな支え。


能力と役割能力: マウザーグレイル経由の予知視界。死の淵での絶対的不利な状況でも特に有効で、剣の中にあるこの能力が最大の武器である。


役割: ミツルの『深淵の黒鶴』を制御するための安全装置(セーフティ)として機能。暴走を防ぐ唯一の手段として、ミツルとの接触と精神的な感応が必要。自身の全てを捧げる覚悟を持ち、ミツルを守ることを使命としている。


心情と内面愛情: ミツルに対して無条件の愛情を注いでおり、彼女の存在はミツルにとって欠かせない心の拠り所となっている。愛情が恋であることに気づきながらも、その感情を告白することはできない。


支え: ミツルの冷たい態度や無口さの裏に隠された繊細な心を理解し、彼の孤独や苦しみを誰よりも感じ取っている。彼の心の支えとなることを自分の使命と感じ、彼を守るために自分の全てを捧げる覚悟を持っている。


内面の葛藤: 弓鶴(ミツル)が自分にとって特別でなくなるのではないかという不安を抱えながらも、彼の幸せを最優先に考え、自分の感情を抑え込んでいる。仲直りを図る際には自分を押し殺して彼らの関係を修復しようとするなど、内面的には複雑な感情が渦巻いている。

白きマウザーグレイル

基本情報正式名称: 精霊器接続式対魔族兵装 MW-CSV-DD MAUSER-GRELL(マウザーグレイル)

形状: 純白のロングソード

特徴: 刃に相当する部分がなく、実質的には何物も斬れない

構造と材質材質: 不明。構成素材については詳細が不明だが、非常に高い堅牢さを誇る。

耐久性: どんな魔獣の攻撃にもヒビ一つ入らないほどの堅牢さを持つ。

重量: 見た目よりも軽量で、非力なミツルでも自在に扱える。

機能と特性魔導兵装: 剣の形をとった魔導兵装であり、実際には物理的に斬ることはできない。

潜在能力: 現在のところ、ミツルもその実体と潜在能力については把握していない。

補助機能: ミツルの持つスキル「真凜」が安全装置として補助を行っている。

戦闘における役割安全装置: ミツルが持つ「深淵の黒鶴」の能力を制御するための安全装置として機能する。マウザーグレイルが実際の戦闘では使われないが、その存在がミツルの能力の安定に寄与している。

象徴的な意味: 剣そのものは物理的な攻撃力を持たないが、深い意味や力を秘めている可能性がある。特に、ミツルの精神的、象徴的な支えとしての役割を果たしている。

謎と疑問実体の不明: 現状、剣の具体的な機能やその実体についてはミツル自身も把握していない。剣の持つ潜在的な力や目的については謎に包まれている。発見される

可能性: 今後のストーリー展開で、その真の力や役割が明らかになる可能性がある。

ユベル・グロンダイル

 ミツルの父で、『閃光』の異名を持つ変幻自在の剣術を操る天才。すでに故人である。


ユベル・グロンダイルのキャラクター概要

年齢と外見:

年齢:50代外見:かつて金髪だったが、現在は黒く染めている。無精髭を蓄え、スリムで筋肉質な体型。優雅な立ち姿と流れるような戦闘動作が特徴。


役割と経歴:

元リーディス王国銀翼騎士団右翼リーダーであり、対魔獣戦のエキスパート。リーディス王国の銀翼騎士団に所属し、多くの戦場を経験。特に魔獣戦においてその名を馳せた。


基本戦術:

ユベルの戦闘スタイルは「柔」の極みであり、その動きは流動的でまるで水のように変幻自在。力強さでは他の剣士に劣ることもあるが、素早さと身軽さで魔獣を屠る。ステップワークや変則的な体術を駆使し、敵の動きを予測させない巧妙な戦術を展開。回転しながらの斬撃や舞うような動きで敵の意識を散らし、戦局を有利に進める。


家族との関係:

妻:メイレア(元リーディス王国の第三王女)。非常に深い愛情を持ち、二人の関係はミツルにとって時折恥ずかしくなるほどの愛情表現がなされていた。娘:ミツルにとってユベルは憧れの対象であり、彼の戦闘スタイルや技術に強く影響を受けている。

最後の旅と戦い:

妻メイレアの行方不明後、ユベルは娘ミツルを連れて探索の旅に出る。愛する妻を取り戻すため、家族の絆を守るための決意を持っていた。未知の魔獣との戦いで命を落とし、その犠牲によってミツルは生き延びることができた。

白きマウザーグレイル:

ユベルが妻との絆として持っていた白きマウザーグレイルは、ミツルに託された。この剣はユベルの思いと愛情を象徴し、ミツルにとっては父の遺志を継ぐ重要なアイテム。


お尋ね者:

尊敬を集める存在だったが、妻を誘拐した罪が科せられ、お尋ね者として追われていた。ユベル・グロンダイルの戦闘スタイル


「柔」の戦術:

ユベルの戦闘スタイルは「柔」の戦術を体現し、流動的で変幻自在な動きが特徴。彼の動きは舞踏家のように優雅でありながら、非常に戦術的で緻密。


ステップワークと回転体術:

軽やかなステップワークで敵の攻撃を避け、回転しながらの斬撃で敵を翻弄。体操選手やフィギュアスケーターを彷彿とさせる華麗な動きが特徴。


対魔獣戦の特化:

魔獣の懐に自在に出入りし、相手の身体を盾として利用することで最短距離からの攻撃を実現。風のように迅速で、敵の反応を許さない。

彼の戦闘スタイルを際立たせている。

前世での二人

 それは第二章で語られる。

虎洞寺健

美鶴と弓鶴の叔父で、保護者であり協力者。

能力が実用に耐えない血族が所属する郭外のリーダーで、自身は多数の企業を成功に導いた実業家で資産家。その貢献によって上層部にも大きな発言力を持ち、水面下で二人の活動をサポートする。彼の目的は深淵の呪いからの解放と深淵の解体である。

佐藤さん

 柚羽家のお手伝いさんで、美鶴の理解者。昔からの柚羽家のお手伝いさんで、その家事能力は超人。茉凜の料理の師匠。

真坂明

 15歳の少女で、身長は152センチメートル。黒のショートカットが特徴的で、衣装は、黒のクロップトップと高腰のパンツ、袖にディテールが施されたオープンジャケットで、全体的にクールでスタイリッシュな印象。均整の取れたスタイルも、洗練された雰囲気に一役買っている。

性格は情熱的で、自分が思ったことをはっきりと口にするタイプ。弓鶴の元許嫁であり、真坂家の次期後継者としての重責を担っている。また、「深淵の赤の流儀」の高度な術者でもあり、その実力は並外れている。彼女の存在感は、その内に秘めた強い意志と、家の名に恥じない実力から来ている。

明は破談後も弓鶴を想い続けており、それが彼女の能力の原動力になっている。自身が家の後継者となり、弓鶴を婿として迎えようと決意した結果、兄二人を殺害してしまう。

柚羽 美鶴

 ミツルの前世で転生時二十歳。その過去はダイジェストとして第二章で語られる。ミツルの内向的なところは彼女の成分。

 前世では茉凜に対して次第に恋心を抱いていくが、さまざまな問題が障害となって、素直に気持ちを伝えられずにいた。

 彼女のバルファへの転生がグロンダイル家にもたらした影響が、ミツルが戦い旅する理由。

鳴海沢洸人

深淵の血族、上帳を構成する三家の一つ、鳴海沢の長子。流儀青の強力な使い手。弓鶴の確保のために遣わされるが敗退し、その後弓鶴と茉凜の監視役として転校してくる。

数年前に暗殺に失敗し、その後始末として対象を家族諸共惨殺したことがきっかけで、殺せない欠陥品になってしまった。強力な血を残すために家に留め置かれ、鬱々とした日々を送っていた彼を変えたのは、深淵の始まりの回廊の巫女からの言葉だった。 

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