センパイとのレッスンが始まる

文字数 513文字

教えてください。
 なんだか声が上ずっていた。
 かすみセンパイがメガネを外して目をこすった。僕のほうをみて首を傾げ、にこっと笑う。メガネをかけなおして、僕を真っ直ぐに見返した。
反対の性格を考えてみようよ。

 かすみセンパイのアドバイスをもらって、新たに登場人物のキャラづけをしてみた。このキャラづけを、かすみセンパイは「ステータス」と呼んだ。

決まった「キャラ」があるわけじゃないんだな。登場人物がどんな様子か、その程度を相対的に表すのが、「ステータス」。
それぞれのステータスは、次の通りだった。
羽佐間観(はざま かん):オクテな高校生だが、好奇心は強い。
紫藤悠里(しどう ゆうり):未来から来た精巧なアンドロイド。2人以上の人間と接触するとショートする。
小菅総一郎(こすげ そういちろう):観の悪友。面倒見はいいが、お節介。
都築あきら(つづき あきら):観の幼馴染。気が強いが、引っ込み思案。
五塚真吾(いつか しんご):担任。冷たいインテリだが、実は心配性。
羽佐間均(はざま きん):観の父親。厳格だが、マヌケ。
羽佐間美好(はざま みよし):観の母親。ちゃらんぽらんだが、要領はいい。
 かすみセンパイはメモを見て、満足げに頷いた。
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登場人物紹介

真崎周平(まさきしゅうへい)


やる気なし、その場にいるだけのほとんど幽霊演劇部員。高校2年生。

アニメオタクで事なかれ主義のどうしようもないダメ男だが、その場の勢いで引き受けた戯曲づくりに夢中になっていく。

安藤かすみ


舞台に情熱の全てを注ぐ演劇少女。演技演出戯曲執筆と、劇作の全てに通じる高校3年生。小柄だがプロポーションも抜群、但し本人に自覚は多分、ない。下級生の面倒見はいいが態度はキツい。実は照れ屋。

羽佐間観(はざま かん)


周作の台本に登場する主人公。

オクテな高校生だが、好奇心は強い。

紫藤悠里(しどう ゆうり)


周作の台本のヒロイン。

未来から来た精巧なアンドロイド。2人以上の人間と接触するとショートする。

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